内容説明
本書は、「素粒子の世界の相転移現象」に対する研究の基礎と新たな進展に関する最新の数値シミュレーションの結果や有効模型による解析を使った概説である。有効模型の解析に使われたPythonによる計算コードも公開しているので、数値計算の入門書としても活用できるであろう。
目次
第1章 本書のねらい:超高温・高密度物質への誘い
第2章 QCDの相構造と相対論的重イオン衝突の物理
第3章 超高温・高密度物質の熱力学
第4章 フェルミ気体の統計力学と超伝導のBCS理論概説
第5章 有限温度・有限密度におけるクォーク物理の相構造
第6章 線形応答理論入門
第7章 有限温度・有限密度での中間子励起とカイラル相転移のソフトモード
第8章 熱媒質中のクォーク励起の異常分散
第9章 カラー超伝導の前駆現象
第10章 おわりに:書き残したこととさらに勉強するための参考文献