創元SF文庫<br> 巨人たちの星

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創元SF文庫
巨人たちの星

  • ISBN:9784488663339

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内容説明

冥王星の彼方から、〈巨人たちの星〉にいるガニメアンの通信が再び届きはじめた。彼らは地球を知っているガニメアンとは接触していないにもかかわらず、地球人の言葉のみならず、データ伝送コードを知りつくしている。ということは、この地球という惑星そのものが、どこかから監視されているに違いない……それも、もうかなり以前から……! 5万年前に月面で死んだ人々の謎、惑星ミネルヴァを離れたガニメアンたちの謎など、絡まった謎の糸玉がみごとに解きほぐされる。星雲賞を受賞した不朽の名作『星を継ぐもの』に続く、シリーズ第3弾!/解説=山之口洋/*本電子書籍は『巨人たちの星』(創元SF文庫 新装新版 2023年9月8日初版発行)を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

73
前作を読んでだいぶ時間が経ってしまった。しかも細切れに読んでいたら、地球の各国の人物と宇宙の各陣営のカタカナ名が混乱してしまい、かなりストーリーを追うのに難航してしまった。時間と空間を大胆に超えていき、地球人たち宇宙人たち入り混じっての陰謀劇で、これまでの三作をまとめている。少し「三体」を思い出したりした。書かれたのは「三体」のずっと前だけど。この後、まだ2作品あるようだが、どう展開していくのだろう。次作「内なる宇宙」も読んでみよう。2024/01/10

まちゃ

55
『星を継ぐもの』シリーズ第3弾。前2作で残された謎が解き明かされていく展開に読む手が止まらない。本作も面白かった。前2作に比べると異星文明との共闘や闘争などが描かれており、よりエンターテインメント性が高い印象でした。 続く2作も楽しみです。2023/09/20

はるを

50
🌟🌟🌟🌟🌟。難解な部分もあり一読しただけで把握するのは無理。また、ご都合主義に感じる箇所もある。だけどそれらを補って余りある内容。壮大なスケール。意味不明だけどワクワクするようなSF考証。個性的なキャラクター達。先が気になる物語展開。伏線回収エンディング等、これを40年も昔に書いていた事に(面白さを感じると共に)驚愕した。巷では『星を継ぐもの』が有名になっているがこのシリーズの凄いところは3作品とも全く毛色の違う物語で前作のハードルを飛び越えているトコロにあると思う。2024/02/07

本の蟲

18
月で発見された5万年前の遺体から始まる、人類誕生と過去太陽系にあった先史文明をめぐる『星を継ぐもの』三部作完結巻。前作最後に応答があった太陽系を離れたガニメアンの新たな母星。しかし以降、交流は遅々として進まない。ガニメアンの文化は謀略や駆け引きとは無縁のはずだが…。国連上層部の不審な動きとお互いを牽制する米ソ2大国。軍備を放棄し、宇宙開発に全振りした理想の未来社会から、ようやく人間臭い政治劇へ。最後に明かされた陰謀論は少々都合が良すぎるが、全編通して科学と人間の善性への、作者の強い信頼が感じられる2023/12/06

しゅー

9
★★★シリーズ前2作はとても静かな作風だった。『星を継ぐもの』は謎解きが中心で登場人物間にドラマがほとんどないし、『ガニメデの優しい巨人』はファースト・コンタクト物だけど『三体』と違って異星人が穏やか過ぎて緊張感に欠ける。一方、本作は新たな勢力も登場して対立や葛藤も描かれており、急にエンタメ感が増している。それにしてもこの時代のSFは左派・リベラルの世界観に貫かれているなぁ。社会は知性によって進歩する、科学は正義・宗教や迷信は進歩の妨げ、などなど。正直言って陰謀史観めいた部分にはちょっとゾッとしてしまう。2023/11/18

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