内容説明
奇才が語る妖しき「元禄秘話」、「忠臣蔵」の裏側!――五代将軍・徳川綱吉、生母・桂昌院、側用人・柳沢保明は、狐に取り憑かれていた! 史上最悪の法令「生類憐れみの令」は、そのために発令されたのだ。のちに国学四大人のひとりに数えられた神官・羽倉斎は、それを知り、国を救うために将軍暗殺を企てる。気づいた吉良上野介は、暗殺者を討たんとするが、それを乱心と見た浅野内匠頭が、殿中で上野介に斬りかかる。かくして赤穂藩はおとりつぶしになってしまうのだが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
29
『ハナシが〜』のシリーズが好きだったのでこちらもと思ったら全然毛色の異なるものでした。まるで百鬼夜行の中に紛れ込んでしまったみたい。あの松の廊下に繋がる空間もきっと鬼や妖の類がたくさん棲んでいたのだろう。2010/02/01
朱音
17
妖女界のナンバーワン(?)玉藻前と歌舞伎十八番忠臣蔵という2つの大きなお題を絡めて伝奇風にちょいと軽めに味付けてみました、といった感じ。サクサク面白く読めました。こういう人物解釈もアリなんじゃないのかな、と思わせるところが忠臣蔵の懐の深さかも。田中啓文氏にしてはグロ薄めだなぁ(どんな人だと思ってるんだか>自分)2011/02/08
Norico
15
元禄時代、赤穂浪士の討ち入りの伝奇小説。生類憐みの令の綱吉と桂昌院の正体が…。冒頭の殺傷石から引き込まれて読みました。2019/01/19
行加
10
梅駆を除けば、かなり久々の啓文さん作品でした! まあ、年末年始にぴったりの「忠臣蔵」ネタのお話だったんですが、そこは啓文さん!www 殺生石から、某大妖を叩き起こして、この時代の黒幕に仕立てていらっしゃいます(^_^;) あとは超能力と陰陽師?のスパイスも加えてwww 内蔵助のダメ男っぷりが斬新でした!前半が、なかなか進みませんでしたが、後半はジェットコースターでした!www(※いちいちグロい表現があるのは、啓文さんのお約束ですw)2015/01/02
高橋 (犬塚)裕道
7
星4。私は吉良の出だが、今まで読んだ忠臣蔵物で一番面白かった!どうして田中啓之は未だ直木賞をとってないんだろう?不思議だ!2022/09/13