封建制の多面鏡 「封」と「家臣制」の結合

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封建制の多面鏡 「封」と「家臣制」の結合

  • ISBN:9784887084759

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内容説明

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わが国ではまだ十分に知られていない欧米最新の封建制概念を理解する決定版。中世ヨーロッパ各地で多様な形で出現し,「多面鏡に映るがごとくに」異なる像を形成してきた近代に至るまでの「封建制」概念に迫る

【訳者紹介】
甚野尚志  じんのたかし
1958年、福島県福島市に生まれる。
東京大学人文科学研究科修士課程修了。博士(文学、早稲田大学)
現在、早稲田大学文学学術院教授。

主要著書:『中世の異端者たち<世界史リブレット>』山川出版社 1996年, 『中世ヨーロッパの社会観』講談社 2007年,『十二世紀ルネサンスの精神―ソールズベリのジョンの思想構造』知泉書館 2009年

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MUNEKAZ

10
原著はドイツの学生向け入門書だそうで、社会経済的なヤツではなく御恩と奉公的な「狭義の封建制」を扱っている。従来はカロリング朝由来と見られていたヨーロッパの封建制だが、研究の進展により時代が下り12世紀ごろが、その本格的な出現であるとする。また一つの地域から広がったのではなく、各地域ごとに独自性を持ちながら同時多発的に起きた制度であることも強調する。「封建制」はあくまで分析のための概念であり、実際の史料に残る事例とは齟齬があること。整然としたモデルと雑然とした事実の距離感を考えさせられる内容である。2023/12/22

kuroma831

9
レーエン制と呼ばれる中世西欧の狭義の封建制について、最新の研究内容を反映した、ドイツの学生向け概説書。『主君から家臣に与えられる恩貸地としての「封」と、主君への誠実や助言、軍役の義務などの「家臣制」が結合し、身分階層の秩序のベースとなった封建制』というモデルは日本の教科書にも載っているが、これは一部の地域の一例を示しているに過ぎず、封建制はエリアも形態も非常に多様であることを示す。2024/04/13

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