日本経済新聞出版<br> 安倍晋三と日本の大戦略 21世紀の「利益線」構想

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日本経済新聞出版
安倍晋三と日本の大戦略 21世紀の「利益線」構想

  • ISBN:9784296114269

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内容説明

「自由で開かれたインド・太平洋」構想、海洋パワー・日本――。安倍政権が成し遂げた日本の外交・安全保障戦略の大転換。日本研究の俊英が歴史的文脈のもとに、日本の対外関係、国内政治動向の分析を通じて、吉田ドクトリン以来となる画期的な日本のグランド・ストラテジー誕生の実相、意義を明らかにする。

著者は語る――。
「日本のグランド・ストラテジーに安倍がもたらした転換は、近代アジアの国際関係において最も重要な発展の一つである。それがどこから生じ、どのように進行したか理解することで、中国がより支配的となりつつある二一世紀における『破局なき競争』の見込みについて、私たちが正しく評価していく手助けになるだろう」(序章より)     

 「安倍のグランド・ストラテジーは軍国主義への回帰を表すものではなく、むしろ明治時代のリーダーたちが謳っていた世界主義の海洋国家としてのビジョン――アジア大陸を征服することで日本の安全保障が堅牢になると考えた愚かな軍国主義者や国粋主義者によってかき消されてしまった――の実現である」(日本語版への序文より)

 「冷戦時代において吉田茂がそうであったように、戦略的思考の新しいメインストリームを安倍が形にしたのである。……その戦略を支えるロジックはきわめて強靭で、日本がこれから数十年にわたりアジアで果たす役割の針路を定めるだけでなく、アメリカ、オーストラリア、その他の日本に近い同盟国やパートナー国の戦略を形成するものでもある。『ワンマン宰相』と呼ばれた吉田茂でも達成することのなかったレガシーだ」(日本語版への序文より)

目次

日本語版への序文
謝辞 
序 章
 
第一章 近代日本のグランド・ストラテジーにおける歴史的ルーツ 

第二章 中 国 

第三章 アメリカ 

第四章 インド太平洋 

第五章 韓 国 

第六章 対内バランシング 

終 章 吉田ドクトリンの終焉 

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Yuki2018

8
吉田茂の確立した戦後外交政策は米国との同盟による日本の保護が柱であり、これには「見捨てられ」と「巻き込まれ」のリスクが伴う。最低限の武装・憲法九条維持はそれを回避するツールで、自民党保守本流と社会主義勢力が一致できる方針でもあった。しかし冷戦の終結と中国の台頭により地域秩序の維持が危ぶまれる中、吉田ドクトリンとの決別は明らかに必要であり、その変革を成し遂げたのが安倍政権だった。安倍政権の外交・安全保障領域の実績は国際的にも広く認知されており、本書では海外研究者による客観的な評価を知ることができる。2024/01/01

kenitirokikuti

8
日本語版への序文などを読んだ。マイケル・グリーンったらCSISのひとってイメージなのだが、2022年6月からシドニー大学アメリカ研究所所長になってるのね。グリーンは1980年代に椎名素夫の秘書経験があり、自民党非主流派が分かるのが強みだろう。初期オバマ政権くらいまで安倍晋三への評価は韓国の反アベみたいに金正恩よりも悪いイメージだったそうだが、アメリカがインド太平洋構想を頂戴したこともあり、そうした場では改まっている、とグリーンはいう。2023/12/23

たこ焼き

7
海軍のほうが陸軍よりも領土拡大の意識が薄く、貿易や移民に興味を持ちやすい。(海洋国家と大陸国家に同様の傾向があるように)かつて侵略を進めたのは陸軍出身者。日本一国の防衛・外交戦略で状況を変えるだけの影響はないが、アジアにおいて中国を除いた役割としては最も大きい。アメリカの声明が日中の自らの行動の正当性に影響を与えるが、アメリカ自身はそれを認識していない。長期政権になると分かった場合、海外のビジネスマンも政治家もその政権の性質について興味を持つようになる。2024/01/30

バルジ

4
良書。安倍晋三個人の功績を過度に美化せず矮小化せずに評価し、日本の対外戦略の歴史の中でその位置付けを図る。戦後では吉田ドクトリン以来最大の政策的変化を齎した安倍政権下での外交安保政策であるが、その変化は数十年の時を掛けてゆっくりと進展し、安倍政権下で一定の制度的成果を得たと言える。しかし安倍政権下での外交安保政策上のパラダイムシフトは、日本がアメリカを誘導する形でそのアジア戦略を構築した点であろう。同盟の非対称性が叫ばれた時とは隔世の感があるが、国際公共財としての日米同盟の価値はかつてなく高まっている。2024/01/21

takao

1
ふむ2024/09/08

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