人口からみた宗教の世界史 - ユダヤ教・キリスト教・イスラムの興亡

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人口からみた宗教の世界史 - ユダヤ教・キリスト教・イスラムの興亡

  • 著者名:宮田律
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • PHP研究所(2023/08発売)
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  • ISBN:9784569855165

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内容説明

なぜ古代にはキリスト教徒が、中世にはムスリムが増えたのか。そして、キリスト教とイスラムの何が人々を惹きつけたのか。当初、ローマ帝国で迫害されたキリスト教はその後、国教化で信徒が急増。一方、イスラムもウマイヤ朝時代には世界の3人に1人がムスリムとなった。この2つの宗教が拡大した要因は、「女性」や「平等」にあるという。現在、ムスリムの増加率は70%で今世紀末にはイスラムが世界最大の宗教となる。その時、世界の価値観はどう変わっていくのか? 本書では、世界の宗教人口の推移やその背景となった要因を明らかにするとともに、今後世界でムスリム人口がいかに増えていくかを予想する。ヒトラーのナチス政権、また欧米やイスラエルの極右が考えるような一国家は一民族によって成り立つという「国民国家(ネーション・ステート)」の考えから国内の「異分子」を完全に排除することなどは現代世界では不可能であり、異なる文化をもった人々を円滑に取り込まなくてはならないことを、人口統計などを紹介することによって明らかにする。また、人口の動態変化にともなう宗教の相互作用がどのような学芸、文化を創り出したのか、あるいは政治的な衝突や対立を招いたのかを探り、さらに宗教人口の変化が今後どのように世界、あるいは日本に影響を及ぼしていくか、また日本の異文化との接触のあり方を考えたいと思う。(本書「はじめに」より) I 初期キリスト教の人口増加 II イスラム人口はなぜ増加したか III 中世・近世のヨーロッパ・キリスト教世界の人口動態 IV イスラム世界を逆転したキリスト教徒の人口増加 V ヨーロッパ・ナショナリズムと宗教 VI 宗教がせめぎ合うアメリカ大陸 VII 増加する世界のムスリム人口 VIII 現代世界の宗教人口の検討

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

30
今世紀末イスラムが世界最大の宗教となると価値観はどう変わるのか?世界の宗教人口の推移や背景となった要因を明らかにして、今後の世界の動向を予想する一冊。初期キリスト教の増加とユダヤ教の扱い、中世イスラム人口の増加と科学・医学の発展、中近世のキリスト教人口の動態、産業革命によるキリスト教人口の増加、ヨーロッパナショナリズム、宗教がせめぎ合うアメリカ大陸、そして世界のムスリム人口の増加といったテーマから歴史の変化に言及していて、各地のムスリムとの対立を取り上げつつ、融和の動きもあることは注目したいところですね。2023/09/10

やま

0
予想を裏切る名著 宗教人口を切り口に、現代の状況、特にパレスチナ問題の背景がよくわかる。と同時に、日ごろ目にしていた報道が如何に偏っていたのかも! 2024/02/26

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