- ホーム
- > 電子書籍
- > ビジネス・経営・経済
内容説明
「空襲がなかったから古い町並みが残る」「京料理は伝統的和食の代表」「職住一致が空洞化を防いだ」「魅力的景観は厳しい保護策のおかげ」――これらの印象論は本当に正しいのか? 地元の「洛中」礼賛一辺倒に疑問を持つ京大出身の経済学者が、「千年の都」が辿った特異な近現代の軌跡を、統計データを駆使して分析する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おせきはん
31
歴史と伝統が魅力でもあり成長の制約にもなっている京都の実態について経済学の視点から論じられています。観光客として行く立場では気づかなかった京都の課題に関する考察は興味深く、これまでとは違った視点から京都の姿を俯瞰できました。2024/01/15
りょうみや
17
京大経済学の先生が(東京や大阪と比べ)産業都市のして未完に終わり人口減少で心配な京都について現在の構造を多面的に分析して、なんとか復活の目がないか懸命に探している。外側と内側から観光地だけではない京都の姿が浮かび上がる。データ重視で骨がある。京都府民ではないけど京都市は近隣で身近な存在。これからどうなっていくのか見守りたいと思う。2024/01/20
そうたそ
11
★★★☆☆ 未完の産業都市である京都を経済学的なアプローチから捉えた一冊。京都市の今後が心配なことは今に始まった話ではないが、やはりこうして読むと改めて、本当に行き詰まってるんだとげんなりしてしまう。統計データが多く慣れていない者からすれば読み進めるのにも苦労するが、そこから導き出される結論は、京都に馴染みのある者からすればなかなか面白い。京都を知らない人からすれば、なかなか興味も持てない内容かもしれないが、京都の今を考えるためにも読みたい一冊。2024/06/19
田中峰和
10
パッチギの舞台となった京都東九条界隈は、朝鮮人が集住するエリアとして有名だった。映画同様、外部の住人にとっては怖いイメージがつきまとっていた。産業都市のゆくえとサブタイトルゆえに、彼らが安価な労働力として活用されたことを強調。現代では川口界隈のクルド人問題が挙げられるが、外見が同じ東洋系ではないだけに、馴染むのは困難で、宗教上の問題も大きい。著者が都心部の南北に二車線道路を増やすことを提言しているが、室町通りを既に二車線としている無知に驚いた。京大進学のために流入してきた人物なので仕方ないのか。2026/04/28
アメヲトコ
9
2023年9月刊。かつて名実ともに日本の中心都市であった京都がなぜ今やインバウンドにしゃぶり尽くされるほど落ちぶれてしまったのか。本書ではその原因を探るべく、京都の近現代史の成果を援用しつつ、専門の経済学の視点から統計データも駆使して分析します。結局京都は都心部が「近世」の構造を引きずりすぎたことが産業都市化の足枷となって、その問題がバブル崩壊後に一挙に噴出したという見立てはその通りかと思います。最後に著者が提示する政策提言には必ずしも同意はできない部分もありますが、非常に濃密な内容の一冊です。2023/12/08




