内容説明
女性活動家・アナキストの伊藤野枝の傑作集。封建的な社会への怒り、夫・大杉栄との愛が伝わる評論など、野枝の魅力が詰まった1冊!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
メルキド出版
5
「新らしき女の道」「乞食の名誉」
Fumoh
3
非常に考えさせられる内容で、現代のジェンダー問題にぜひ参照されるべき本だと感じた。著者はアナキストと評されるが、そのような大層な肩書きは、どこか彼女に似つかわしくない。それほど、彼女の訴えは素朴であり、また理知的であり、バランス感覚に長けていて、現実的である。ただし、日本の旧弊に疑問点をぶつけたのは、当時としてはまずかったということだろう。今でこそジェンダー論は盛んに議論されるようになったが、当時としてはタブー扱いされたに違いない。当時の事情に特別明るいわけではないが、「家」制度の影響がまだ強かったと、2023/12/07
卍ザワ
0
伊藤野枝の筆による短編小説だが、プロレタリア文学になるが、無政府共産主義は、どういうわけか基本的にマルクス主義全否定になるから、蟹工船より、違和感なく読める。ムラ社会の因習の解説や、地域社会の相互扶助とか、宮本常一の民俗学的アプローチを思わせる。本人が、なかなかの都会っ子志向で、田舎のムラ社会と相性が悪く馴染めないみたいので、宮本常一のような展開が、見られないのは残念だ。大杉栄より、家政婦の老婆の娘など、身辺の社会問題を、具体的に描写するところが目立つ。2025/09/25
メルキド
0
「新らしき女の道」2025/06/21
katashin86
0
ジェンダーという視点ももちろん、ひとりのアナキスト・秩序への異議申し立てとして読んでほしい一冊。2024/01/17




