創元推理文庫<br> 思考機械の事件簿1

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創元推理文庫
思考機械の事件簿1

  • ISBN:9784488176013

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内容説明

1891年、英国で創刊したばかりの〈ストランド・マガジン〉が掲載したシャーロック・ホームズ譚は、爆発的な好評を博し、雑誌の売行きは一挙に数倍にはね上がった。この異常人気に他誌が黙っているはずはない。かくして陸続と独自の個性を誇る名探偵たちが登場し、名推理を競い合うことになった。彼らを通称して《シャーロック・ホームズのライヴァルたち》といい、名探偵の世紀が開幕する。本巻はアメリカの生んだ名探偵《思考機械》の活躍を描く名作を選りすぐった本格派ファン垂涎のコレクション第1巻!/【目次】《思考機械》調査に乗り出す/謎の凶器/焔をあげる幽霊/情報洩れ/余分の指/ルーベンス盗難事件/水晶占い師/茶色の上着/消えた首飾り/完全なアリバイ/赤い糸/解説=戸川安宣

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おか

54
「思考機械」とは哲学博士、法学博士、王立学会会員、医学博士 等々という肩書きを持つヴァン・ドゥーゼン教授のことです。彼をホームズ役として 当然ワトスンもいる それが新聞記者のハッチンソン・ハッチです。「二プラス二は四である。時々そうなるのではなくて、いつも必ず、同じ結果をもたらす」を信条として思考機械の如く犯罪を解決していく教授はホームズのあの廃退の部分が全く無い。ちょーっと面白みにかけるかも( ◠‿◠ )でも作品としては面白かったし 教授の風貌の描写を読むと あのルパン3世に出てきた博士を思い出した。2019/02/19

tokko

20
《思考機械》(Thinking Machine)と呼ばれる、まさにコンピューターの先駆とも言える名探偵ですが、僕はどうもこのヴァン・ドゥーゼン博士に人間性(humanity)を感じてしまう。自分の論理的思考のトレーニングのためにと事件の解明に乗り出すが、「不可能」という言葉に苛立ったり、ハッチ君の軽はずみな行動に腹を立てたり、例の決め台詞「二プラス二は四」等々。人間臭さを感じるからこそ、ハッチ君も事件の解決以上の魅力をこの博士に求めて相談に行くのではないでしょうか。2018/01/02

セウテス

17
桜井一の『名探偵紳士録』にある、探偵達の似顔絵?のため、教授が宇宙人にみえてしまって、、(*^。^*)。短編集なので、色々なバリエーションの謎を楽しめるのが、いいです。ただ本格と思えない作品も、有りますので。ホームズのライバルの1人として、思考機械が有名ですが、作者フットレルも、皆さんが書かれる様に、タイタニックと共に海に沈んだ悲劇の1人です。2014/04/18

usarlock

16
《思考機械》が想像よりも茶目っ気があって意外でした。彼に事件の話をしに来るハッチもなかなかの働きぶりで良いキャラしてます。本格ミステリの古典作品ですが今読んでも楽しめる傑作(^^)二巻も読みたくなりました。教授の「2プラス2は常に4で、それは時々そうでなくなるのでなく、恒常的にそうであるという論理だ」という台詞が格好いい。今度使おうwところで、著者フットレルはタイタニックに乗っていたんですね。全く知らなかったので驚きました。2014/05/22

Cinejazz

14
不可能犯罪などあり得ぬと、論理的証明で難事件に挑む超人探偵ヴァン・ドゥ-ゼン博士(別名:思考機械 The Thinking Machine )と新聞記者ハッチンソン・ハッチがコンビで登場する11篇のアメリカン・ミステリ-です。『余分の指』『茶色の上着』『消えた首飾り』『赤い糸』などホ-ムズ探偵ものと比べて遜色ない作品が並んでいます。 著者ジャック・フットレルは、1912年4月<タイタニック号>にメイ夫人と乗船、14-15日夜の悲劇的な遭難事故で妻が救命艇に乗船したのを見届け、帰らぬ人となりました。2021/06/26

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