新潮文庫<br> 血も涙もある(新潮文庫)

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新潮文庫
血も涙もある(新潮文庫)

  • 著者名:山田詠美【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 新潮社(2023/08発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101036274

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内容説明

不倫? 倫理が何かは自分で決める――。35歳の和泉桃子は当代随一の料理研究家・沢口喜久江の助手を務めつつ、彼女の夫・太郎と付き合っている。「人の夫を寝盗ること」を趣味とする桃子だったが、喜久江を心から尊敬してもいる。一方の喜久江は、太郎の女癖を受け流すのが常だったが……。“lover”と“wife”と“husband”三者の視点で語られる「危険な関係」の行方は。極上の詠美文学!(解説・平松洋子)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

115
う~ん、どうしてもやはり作者さんの作品(作風)にはハマれませんでした。過去作品も何冊か読んでいて、それなりに印象的な作品もなくはないのですが、本作はボリュームの割りになかなかペースがあがらず、後半はただただ流し読みしてしまいました。料理研究家の妻、10歳年下の夫、料理研究家の助手であり夫の浮気相手三人目線による不倫&浮気物語。最初のうちは楽しんで読み進められたのですが、中盤からはもう作者さん特有すぎるカラーがぐいぐいと出され、食傷気味に。登場人物三人ともが薄っぺらな印象しか残らず、非常に残念な結果に。2024/03/10

優希

38
不倫をしている3人の視点で語られる物語。倫理は何なのか決めるのは本人たちの問題なのですね。危険なはずなのに引き込まれます。ドロドロとした世界観に見せられました。愛とか恋とかといった簡単な言葉で語れないからこそなのかもしれません。2024/10/31

フユコ

37
読んでいる間辛かった…うーむ…自分の立場関係なくこういうものは読んでいて辛いものがあるな。当人達が「いいんです。そういうのは私大丈夫なんです」って言っていてもその状況を見させられるだけできついものがあると知った。職場でこんなのあったら絶対嫌だよ…。2025/10/22

阿部義彦

28
山田詠美姉ェ(私の二つ上、売れない漫画家の頃からの付き合い)の創作は久しぶり、前に読んだのは『私の履歴書』的な創作背景を語ったエッセイでした。オープンエンディングを嫌う彼女らしい凝った構成。他人の男を寝とった女、正妻、その旦那と、三人の一人称の文章が順番に繰り返されます。50歳の料理研究家、10歳年下でイラストレーターの夫、その料理研究家の忠実な助手35歳の桃子。この三人の前では法律など無力。社会が決めた約束事などなんのその、自分の本能と美意識という名の倫理に従う桃子の恋の行く先は。うーんこう来たか!2023/10/03

ゆきらぱ

26
読んでいる間は感想たくさん浮かんできていたけれど読み終わった今は私などの雑念はすっかりすっきり消えてしまった。さすがの山田詠美です。2024/03/05

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