内容説明
「それ気のせいだと思います」
開かずの間の共通点。
遺体が動く意味。
存在が記憶から消える系。
怪異を分析・考察する「読み解き」の果てに絞り出される一滴の恐怖。
野暮でロマンな怪談本爆誕!
説明のつかぬ怪異をあえて分析、調査し、考察する。
膨大な類例から傾向と真相を炙り出す手法から、
取材に取材を重ね、隠された事実を掘りおこす試みまで、
野暮を承知で怪の読み解きに挑んだのが本書=黄泉ときである。
・ひとりでに鳴るピアノの原因
・「開かずの間」の意外な共通点
・「黒いひと」が出る土地の因果
・プラシーボ効果のない呪いは成立するか
・類話から考える「出逢い」の謎
・雑貨店に現れた老人が語る「動く遺体」の原理
・交換日記に書かれた「不気味なメッセージ」の犯人
・三人が同時に視た「笑うおんな」の真相とは――。
一見無粋な試みから浮かび上がるのは拭えぬ恐怖と心、魂の本質である。
野暮なロマン「それ気のせいです」の先をご覧あれ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
59
こんな本創りも出来るのか、と感嘆した。まず聞き採った実話怪談があり、続いて(暗転した頁に白抜き文字で)解説・論証があるという構成。演繹法で分析するが、それだけでは終わらない。怪談を別解釈で語り直す。それがさらに怖いという(苦笑)序盤は怪異も有りがちなものだが、その裏側を考察(黄泉とき=読み解き)する時、ゾッとさせられる。さすが怪談社、捻ってくるなぁ。人コワもあれば、残穢に繋がる話なんかも。実話怪談に飽きてきた人には強くお薦め!2024/01/26
HANA
56
実話怪談集。実際に語られた怪談に著者がコメントを付けるという形式。こういう形では著者がこれとは別に随筆の中で怪談を語るという本や川奈まり子の江戸時代の考証随筆を思わせる形などがあり、怪談が淡々と語られていくのとは別種の面白さがあるのだが…。本書では付けられているコメントがどうも内容が薄い気がする。著者の別の本などでは地の文と怪談が渾然一体となって実にいい読み心地を味わえたものだが、それに比べてどうも物足りないというか、形式的というか。ただこういう形式自体は好きなので、別な本で著者の力量を味わってみたい。2024/04/22
雨
29
怪談にツッコミ…じゃなくて解説がつくスタイル。なかなか面白かった。2023/08/20
かおりんご
26
怪談本。やっと読めた。考察が面白い。私も取材中に、「気のせいで片付けられるよな?」と思いながら話を聞くことがある。でも、中には、偶然では片付けられない話もあり、それが怪談の醍醐味だったりするのだが、、、「柳あそび」やってみようと思う。面白い話が聞けるかな。2023/11/22
澤水月
16
実験的新趣向、怪談の後に考察tips。序盤から中盤そこまで激こわじゃない?と思ったけれど終盤は恐怖あり感涙あり、読後感いい。優しい人たちなんだろうな2023/09/11
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