内容説明
〈植物由来の世界3大薬物〉
■アヘン(鎮静系)──ケシの実
■カフェイン(覚醒系)──コーヒーノキ、茶
■メスカリン(幻覚系)──ペヨーテ(サボテン)
精神活性物質を含む植物「ケシ」「コーヒーノキ」「ペヨーテ」が私たちの意識にもたらす“変容”をみずから体験し、その効果と意義をスリリングに解き明かした第一級のノンフィクション!
人間を虜する植物たちの生存戦略の「賜物」──それらは毒か、恵みか?
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人間が欲望する「向精神性物質」に磨きをかけ、人間との共依存関係の上に種の繁栄を遂げた植物たち。
“そこにある自然”に先人たちが発見した可能性とは何か?
「戦争」「産業革命」「先住民の駆逐」が紡いだ植物の物語とは?
人類学、生化学、植物学ほか、多岐にわたる知見を横断して論じた「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラーの注目作!
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【目次】
■序章
■アヘン
■カフェイン
■メスカリン
■謝辞
■訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
56
(メスカリン風想像)…もしかしたら既にこの世界があるということそのことの中に可能性の限りが胚胎している、ただ、自分の想像力では追いつけないだけのことなのだ。 そんな瞬間、虚構でもいいから世界の可能性のほんの一端でもいいから我が手で実現させてみたいと思ってしまう。虚構とは物質的恍惚世界に至る一つの道なのだろうと感じるから。音のない音楽、色のない絵画、紙面のない詩文、肉体のないダンス、形のない彫刻、酒のない酒宴、ドラッグに依らない夢、その全てが虚構の世界では可能のはずなのだ。2024/11/18
マリリン
39
アヘンは多少知識はあったが、知らなかったことが多く書かれていて興味深い。一番面白かったのは全く知識がなかった幻覚剤のメスカリン。宗教儀式に用いられる。トラウマは心が止まった状態なのか? 薬が過去とのつながりを弱め後方に手放すことができれば確かに楽になるかもしれない。薬草の精と深くつながるといつどれだけの量を飲めばいいか教えてくれるという...つながりの深さはわからないが服用している漢方で実感。植物は歴史の中で天敵を殺さず自由に操り自分に都合よくすると書かれていたが、ふと生き残るのは植物かもと思った。 2024/10/30
佐倉
21
合法と非合法の分かれ目とはなにか?アヘンは様々な国で非合法でありアメリカでも例外ではないが、同じく鎮痛作用があり依存性も高いオピオイドは合法的に処方され問題になっている。ペヨーテは長らく非合法だったがネイティブアメリカンのみ文化として許容されている。カフェインは高い依存性があるもののもはや社会になくてはならない。それぞれのあり方について歴史と実践の両面から探っていく。ヨーロッパの労働と思想の在り方を変えたものとしてのカフェイン、化学的には同じメスカリン製剤とペヨーテを比較文化的に捉えた章が面白かった。2025/05/05
SHADE
21
【NATIONAL GEOGRAPHIC】 チャンネルを観ているかのような内容だった。脱線に継ぐ脱線。最後に核心が無く、何だったんだ?という感じ。頑張ったら三分の一に出来たろうと思う。(笑)アヘンを栽培してみたり、カフェイン断ちや、幻覚剤であるメスカリンを実際に使用してみた筆者の体験談は面白かった。僕は毎日タンブラーにコーヒーを淹れて出社する。トランキライザー。時々、淹れたのに、バッグに積めてくるのを忘れたりする。「あっ、いま調子が良いんだなあ…。」と思うようにしている。 2023/06/18
季鈴
16
著者の薬物実体験が読んでいて面白かった。ちょっとツッコミ入れてしまった。違法に怯えながらケシを庭で栽培しようとするハラハラ感、カフェイン断ち後のカフェイン摂取した時の喜び、儀式で妻がメスカリンでトラウマを乗り越える姿を見守る様子、本当に薬物にゆさぶられてるな。人を錯乱させることもあれば治癒する面のある。適度にっていうのもなかなか難しい。2025/06/28
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