内容説明
日清・日露戦争以後から太平洋戦争終戦間際まで、
軍部が講じた様々な性病(花柳病)予防策としての各種規定を掲載、解説。
慰安所設置までの流れを明らかにするとともに、慰安所、戦地の実態を活写した貴重な写真、
世相を反映した各種性病予防具の広告、軍需品として進化したコンドームの歴史も掲載
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
32
よくぞここまで資料を集め整理したなあ、と。最初友人宅で手にとったときは(だから慰安所は必要なんだ)みたいな流れだったら嫌だなと思ったんですが、読み進めるうちにこのデータの影にいる女性たちの存在が胸の中を埋め始め、辛くなりました。生き残るために行う行為が、やがて心身を蝕む。どんなに予防措置が増えようと、この需要と供給は様々な形で続いているという事実が女性として辛いです。2018/08/06
かおりんご
30
読み友さんの感想で気になり、読みました。とても真面目な本です。慰安婦も兵站の一部、酒保の一部であったんですね。さらさらと読んだだけなので、100%は理解できていませんが、興味深かったです。写真に残っている将兵や慰安婦を見ていると、色々考えてしまいます。笑顔の裏には、どんな思いがあったのやら。2020/03/08
うちこ
7
統計情報や規律既定の記録、新聞雑誌広告、写真から慰安所の様子がわかります。花柳病という言葉すら知らなかったわたしは、公娼制は性病対策から生まれたことをはじめて知りました。 慰安施設が「野戦酒保」という日用品の売店の延長で設置されたこともはじめて知りました。昭和12年の野戦酒保規定からそれを読み取ることができます。 施設を利用しなかった軍人の比率は探りようがなく「祖父は陸軍の軍人だった」という人がこの本を見たら、写真に写る慰安婦たちのあどけなさに微妙な気持ちになることは避けられないんじゃないかと思います。2020/08/23
かみいゆ
5
花柳病と呼ばれる三大性病と軍國であった日本との付き合い方がわかる一冊。資料本として値打ちがある情報量でした。当時の記載のままの記述は少々読みにくかったが逆に生々しさもある。慰安所と遊廓が根本的にまったく違うのもよくわかった。2020/02/27
tkm66
5
忘れられがちな〈兵站〉と云う現実が淡々とした文章+資料で綴られて、より一層生々しく興味深い。2017/03/09
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