痴漢を弁護する理由

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痴漢を弁護する理由

  • 著者名:大森顕/山本衛【編】
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 日本評論社(2023/07発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 660pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784535524866

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内容説明

「痴漢」という犯罪に関わる者の苦悩と葛藤を通して、痴漢事件の内実、日本の刑事司法の問題を描き出す小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

てくてく

4
痴漢の加害者、被害者、加害者の家族、身に覚えのない痴漢で逮捕された人、そして彼らに関わる法曹のそれぞれの立場から見た痴漢を描いている小説。痴漢やそのほかの犯罪の弁護における正義とは何かについて考えさせられた。痴漢依存症と考えられる人の描写もあって、学生に勧めたい。2022/11/09

亀子

0
著者は弁護士ですが、実用書じゃなくて小説です。ハラハラドキドキのストーリーは無いけど、事件に関わるたくさんの人達の心理描写が丁寧で読み応えがあります。決して特別な世界ではなく、いつ自分が関わるかもしれない痴漢事件。あまり積極的に知りたい世界ではありませんが、知っておかなければいけない世界だと感じました。単純ではない。2024/06/05

チバ

0
なんとなくしか知らなかった刑事事件の流れがよく理解出来た。それぞれの立場がどんな思いなのかも知る事が出来た。弁護士の方が書いた本だからか弁護士の段が特に強い思いを感じた。拘留に対する歪んでいる!という叫びとか。自分も思えば何度か痴漢に会ったなと思うがトラウマになる事はなくすっかり忘れている。2章での被害者の気持ちに触れ今でも痴漢は存在し苦しんでいる人がいるのかと思うと悲しくなった。ただ全体的にはどんなに間違っていても被疑者には自分しかいないのだと割り切れない思いを抱えながら寄り添う弁護士の姿が印象的だった2023/01/25

ユウ

0
新進気鋭の刑事弁護人を中心に、卑劣で許し難い存在とされる「痴漢」を弁護する理由を記した小説。痴漢に限らず、刑事弁護人がなぜ被疑者・被告人の言い分を主張するのか、また、なぜ罪を犯した人間を弁護するのか、一義的でない正義についても示す。若手法曹の苦悩や刑事手続の壁など、リアルに描かれている。中でも、被疑者・被告人の言い分が、有罪・無罪の結論次第でいかようにも評価されてしまうとの点は、強く首肯せざるを得ない。若手法曹にも是非読んでもらいたい一冊であった。2022/10/24

芳屋歌丸

0
日本評論社の新刊案内に珍しく小説が入っていたので、興味から購入。弁護士が書いた刑事司法小説なので、一文が短く含みの少ない法律家的な文章になっている。そのため、緻密な伏線回収や人間関係の描写はあまりなく、推理小説的な面白さはない。ただ、いわゆる痴漢冤罪問題もそうだが、痴漢をめぐる刑事司法のあり方や実務を知るには手軽に読みやすい作品なので、法学部の刑訴法の初学者におすすめしたい。2022/10/14

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