神々のパラドックス

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神々のパラドックス


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内容説明

僕はいままで、科学は絶対だと思っていたんです。一足す一は二であり、水は水素と酸素でできている。そういうことは絶対に動かしがたい事実で疑う余地のないものだと思っていました。そういう確たる世界が心地よかったんです。でもいま、それらを一つずつ疑ってかかることからはじめようかと思っています。(「神々のパラドックス」より)
 科学に携わる人々の信じる神話とは。ハートフルな物語7本を収録した短篇小説集。

*深い森から来た手紙
*水色の羽衣
*星の棲む沼
*月へ行く道
*錆びついた昆虫
*氷のなかの竜宮
*神々のパラドックス

●薄井ゆうじ(うすい・ゆうじ)
1949年茨城県生まれ。イラストレーター、デザイン編集会社経営を経て作家へ。1988年『残像少年』で第51回小説現代新人賞を受賞。1991年に初の長篇『天使猫のいる部屋』を発表。1994年『樹の上の草魚』で第15回吉川栄治文学新人賞を受賞。映画化・舞台化・ドラマ化された作品も多い。