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内容説明
『世界の中心で、愛をさけぶ』『GO』『劇場』など、デビュー以来25年にわたって作品を撮り続けてきた行定勲。稀代の映画監督は、何を基準にヒロインを選び、その美しさと醜さをいかにして作品に封じ込めてきたのか。綾瀬はるか、沢尻エリカ、竹内結子、長澤まさみ、薬師丸ひろ子、吉永小百合……日本を代表する女優たちについて、自らのフィルモグラフィを振り返りながら、撮影時の知られざるエピソードとともに語り尽くす、出色の女優論、女性論、そして映画論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Isamash
25
行定勲監督2023年7月発行著作。行定作品は一本も見ていなかったが女優の凄さを具体的に書いていて面白かった。松岡茉優は「劇場(2020)」で自己アイデアで前髪を触る癖を状況により使い分けした技巧派。有村架純が「ナラタージャ(2017)で見せた美しさと醜さが同居する表情に昭和大女優との共通性を感じた。二階堂ふみは「リバース・エッジ(2018)」を映画化したくて原作者から承諾を得て監督を自分に選んでくれた。芦田愛菜は「円卓(2014)」で8歳ながら他出演者も含めセリフを500回読み全て暗記、涙を自在に流したと2023/12/26
緋莢
15
図書館本。著者名は行定勲となっていますが、語りおろしで、聞き手・構成は相田冬二(はじめにと解説を書いています)2020年の『劇場』の松岡茉優から、遡る形で自身が監督をしてきた作品の女優について語っています(途中で最新作の2023年『リボルバー・リリー』の綾瀬はるかが挟まりますが)岡崎京子の「pink」、「リバース・エッジ」を映画化したいと思った二階堂ふみは、小沢健二に岡崎京子を紹介してもらい承諾を得た(続く2024/05/02
いざなぎのみこと
14
行定勲監督が主演した女優を作品とともに紹介する一冊。映画をただ見るだけの自分ですが、どう映画を撮影するのか、監督としての矜持や振る舞い方が描かれていて大変興味深かったです。松岡茉優の隠れた演出、沢尻エリカに対して毎日の声かけ、芦田愛菜の台本の読み込み方など、普段見る女優たちの個性、パーソナリティを垣間見ることが出来ました。それを最大限引き出すため、どう指揮するのか、演出を考えるのか。こういう積み上げがあって、作品へと昇華させているのだと気付きました。女優に限らず、事柄を最大限引き出す、奥が深いですね。2023/10/10
ロザンナ
4
この俳優さん(女優さん)はこんな感じの人なのかなぁと、監督のエピソードからその人を身近に感じたし、映画づくりは奥深いと改めて思った。そして、それらを教えてくれる“本”も、やっぱりすごいと思った。誰かに内容をすごく話したくなる本。おもしろかった! 2023/11/10
女神の巡礼者
3
私は読書も好きだけど、映画やドラマも大好きなので、時間がいくらあっても足りないジレンマに陥っています。大好きな行定監督が、女優さんについて語った本書を読んで、あらためて、映画製作や女優さんの演技の奥深さに触れた気がします。私もブログの映画やドラマの感想で、好演などという言葉を安易に使ってしまいますが、本書を読んで演技や演出のことを全然解っていないなと感じました。しかし、本書で取り上げられている女優さんの演技に感動し、その女優さんを好きになったことは事実ですから、その感性は大事にしたいです。2023/10/07
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