幻冬舎新書<br> 戦争の近現代史 日本人は戦いをやめられるのか

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幻冬舎新書
戦争の近現代史 日本人は戦いをやめられるのか

  • 著者名:保阪正康【著】
  • 価格 ¥940(本体¥855)
  • 幻冬舎(2023/07発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344987029

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内容説明

世界がウクライナ戦争で大きく揺らぎ始めている。再び戦争の時代に戻りそうな端境期にある今だからこそ、歴史から多くを学ぶべきだと主張する著者は、これまで軍指導者や兵士など延べ四千人に取材し、戦争と日本について五十年近く問い続けてきた。なぜ近代日本は戦争に突き進んだのか? 戦争を回避する手段はなかったのか? 明治・大正と昭和の戦争の違いとは? それらを改めて検証する過程で新たに見えてきたのが、これまでの「戦争論」を見直す必要性である。本書では、日本近現代の戦争の歴史から、次代の日本のあるべき姿を提言する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

106
ウクライナ侵攻に衝撃を受けた保阪さん。それ以上に、直ちに「再軍備」「核保有」と騒ぐ人たちが出現する日本に、大きな危機感を抱いて語られた一冊。戦争を「営業品目」とし、出世の材料と考えた軍人指導者たちの責任を厳しく追及する。しかも、人格者が物言わず静かに戦後を暮らしている中で、声の大きな、自分を美化する狡猾な人たちの都合のよい戦史だけが残ってゆく。生存者からの丹念な聞き取りをもとに昭和史を紡いでいる著者には、それが許せないのだろう。品川正治氏の「戦後歴程」が紹介されているが、こういう思いを受け継いでゆきたい。2023/11/20

skunk_c

62
著者も80代半ばを迎えようとして、過去の後景に下がりつつある20世紀の戦争について、その歴史をきちんと考え、継承すべきという熱い思いに満ちた1冊。唯物史観に対する反発が遠のき、むしろ右派的な言説に警鐘を鳴らしている。戦争をしっかり見極める必要を説くのは、戦争自体をきちんと教えようとしなかった戦後教育に対する厳しい批判も含まれているのだろう。著者にはまだまだ元気に活躍していただきたい。ただし本書は講演から起こしたもののようで、かなり大きな間違いがいくつかあった(編集には連絡済み)。編集者の力量が問われる。2023/11/25

Isamash

24
保坂正康2022年発行著作。2022年栄中日文化センターで実施の昭和史講座を再編集し加筆修正したものとか。彼の著作は愛読していることもあり、新しい話は残念ながら無し。ただ、ウクライナ戦争のために、彼のは話が良く響く側面は有り。そう述べられては無いのだが、プーチンの戦争理由づけは、大日本帝国の言い分と、自分は似ていると思ってしまう。実際、臆病であると味方に処刑されてしまうロシア兵の命の軽さと、日本軍兵士の命の軽さの共通性は指摘されていた。米国は日本と同様、長期的にロシアを再起不能なところまで弱国化したい? 2024/04/30

Mc6ρ助

19
『東南アジアに進出した日本の軍隊は、マレーシア、フィリピン、セイロン(現スリラカ)、インドネシアなどの地へ駐屯しています。そこで日本は現地の人を「土人」と呼びました。(p218)』大阪府警はオキナワの人を土人と呼びました。読み友さんの感想から。さすがの保阪正康さん、加藤陽子さんたちの視点とは異なるところからこの日本の歴史を解き明かしてくださる。『国が命令して国民を戦争に連れていき、死んでもしらん顔。・・日本の政府は戦争の後始末一つできないという事実を、私たちは肝に銘じておく必要があります。(p162)』2024/01/21

fseigojp

10
上司のいない戦友会の資料が一番信用できるとは真理2023/08/12

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