内容説明
戦争と平和は表裏一体である。一方にとっての平和が、他方にとっては戦争ということさえある。その意味では、戦争の研究には軍事的観点以外のアプローチも必要である。本書では平和学の立場から、中東イスラーム世界における紛争・戦争の背景と経緯、その特徴を客観的に考察する。争いの原因はその原理ゆえなのか、まったく別の要因があるのか。平和学の研究から「必要悪」としての戦争と平和の関係性、その揺らぎを描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やご
1
同シリーズ、7冊めです。このシリーズでは珍しく「イスラーム世界」と特定の地域が対象になっています。なお本書における「イスラーム世界」はほぼ中東を指しています。加えて、翻訳書ではなく著者は日本人研究者です。おまけに著者は自分の専門分野は「戦争学」ではないと、当初執筆を断ったそうです。そのせいもあってか、ページ数の割にまとまりのよい内容になっていることが多い同シリーズの中ではややとっちらかった印象。核問題を論じた次の章が(続く)👉 https://gok.0j0.jp/nissi/1768.htm2026/04/30
お抹茶
1
やや論点が拡散している感じがある。トルコはシリア難民を受け入れたが,シリアとの国境線上のシリア側の地域を反アサド勢力で固め,宿敵のPKKに牽制をかけ,間接的にPKKとの闘いをシリアで展開することが大きな介入目的。シリア内戦ではエネルギー資源国のサウディアラビア,カタール,UAEとアメリカはある程度歩調を合わせていたが,オバマ政権の脱中東政策により,サウディアラビアは中国との経済関係を強める。イランの核問題にも言及する。2025/06/06
Eli
0
著書を読んで、アフガニスタンのイスラム教徒がイスラム法だと認識している中には、慣習法が含まれていることを初めて知りました。 また、日本では知ることが難しいサウジvsイランなどイスラム教圏同士の対立についても理解しやすいものです。そして、最近はアメリカ離れからの中国寄りになりつつあることも。 イスラム教を解説する本は多いですが、著者は現地へ行ったこともある方です。文化に触れている分、外から見て書いた著書とは少し違っています。 人によっては少し小難しいでしょうけれど、読んでおいて損はない本です。2024/02/18
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