創元推理文庫<br> 影を呑んだ少女

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創元推理文庫
影を呑んだ少女

  • ISBN:9784488151096

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内容説明

メイクピースはずっと母とふたりで暮らしていた。悪夢にうなされるたび、母は怒った。メイクピースは幽霊を憑依させる体質だから、抵抗しなければいけないというのだ。そんなある日、ロンドンで暴動に巻きこまれ、母が命を落としてしまう。残されたメイクピースのもとへ会ったこともない亡き父親の一族から迎えが来た。父は死者の霊を取り込む能力をもつ旧家の次男だったのだ。父の一族の屋敷で暮らし始めたメイクピースだったが、屋敷の人々の不気味さに嫌気がさし、逃げだす決心をする。『嘘の木』の著者が17世紀英国を舞台に描く歴史大作。/解説=杉江松恋

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

naoっぴ

40
霊を自分の脳内に取り込む特殊体質の少女メイク・ピースの冒険と成長の物語。彼女は実はイギリス名門貴族の庶子で、同じ能力をもつ一族の霊たちの器にされそうになり、逃げる決意を固める。ハーディング三冊目、今回も次から次へとふりかかるピンチにはらはらした。少女の中にいる三人+謎のひとり=4人との脳内の話し合いなど、ファンタジーならではの斬新なアイデアが満載。清教徒革命の知識がないためかたまに読みづらさも感じたけれど、古い慣習に立ち向かい正していく少女の強さに勇気をもらえた。2024/04/17

みゃお

3
霊を憑依させる能力を持つ一族に 引き取られた少女。 入れ物として利用されるのを良しとせず、自由を求めて逃亡を果たす。 その過程で見方を身の内におくのだが… 最終的には 母との確執も頬けて良かった。2023/11/30

Ryo0809

3
古色蒼然とした17世紀、王党派と議会派に分断されるイングランド(清教徒革命)。魔術を操るフェルモット家。それは故人の知恵を受け継ぐという秘法であるが、受け手は単なる宿主になりはて、個人としての生き方は奪われる、という非道なもの。その血を受け継ぐ15歳の少女が、フェルモット家と毅然として対決していく。ハーディングの筆は冴えわたり、一気呵成に物語は進行する。読むほどに虚構と現実の境界が消えてゆき、17世紀の清教徒革命はこのようであったのだと信じさせてしまうほど。その絶妙な語り口を楽しく読んだ。2023/10/05

sapiko

1
★★★★▲2023/11/11

Seahorse

0
この作者、天才か?!良くこんな展開思いつくなあ。新刊に気づいたら、マスト!買うぞ!!2024/04/02

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