創元推理文庫<br> 地球の中心までトンネルを掘る

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創元推理文庫
地球の中心までトンネルを掘る

  • 著者名:ケヴィン・ウィルソン【著】/芹澤恵【訳】
  • 価格 ¥1,400(本体¥1,273)
  • 東京創元社(2023/08発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784488568054

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内容説明

代理祖父母派遣会社のエースとして、核家族の子どもの「ばあば」を演じて報酬を得ている女性(「替え玉」)。自分の中の発火遺伝子に怯えながら、製菓店の娘に恋する青年(「発火点」)。折りヅルを用いた遺産相続ゲームに挑む一族の男たちと、その審判を務める孫のぼく(「ツルの舞う家」)。大学を卒業し、何者にもなれず生きてきたある朝、ふと裏庭にトンネルを掘り始めた三人の若者(表題作)。――とびきりヘンで、優しく、がむしゃらな人々を描いた11の物語。シャーリイ・ジャクスン賞と全米図書館協会アレックス賞を受賞した珠玉の短編集。/【目次】替え玉/発火点/今は亡き姉ハンドブック:繊細な少年のための手引き/ツルの舞う家/モータルコンバット/地球の中心までトンネルを掘る/弾丸マクシミリアン/女子合唱部の指揮者を愛人にした男の物語(もしくは歯の生えた赤ん坊の)/ゴー・ファイト・ウィン/あれやこれや博物館/ワースト・ケース・シナリオ株式会社/謝辞/特別エッセイ=津村記久子/解説=倉本さおり/収録作原題・初出情報

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘジン

12
『リリアンと〜』がよかったのでこちらも。風変わりな設定に置かれた不器用な人達の物語を通して、人生の真理を垣間見たり、希望を持てたりするような話がたくさん。『替え玉』たとえ偽物の関係でも期間限定でも、最初から何もなかったよりは意味がある。『ツルの舞う家』カオスの最後の最後にふと胸が熱くなる文章を持ってこられて、あーやられた。『モータルコンバット』と『ゴー・ファイト・ウィン』自分はヤングアダルト小説も恋愛小説ももはやさほど好まないが、これはとてもよかった。津村記久子さんの特別エッセイも収録。本書を大絶賛。2023/12/13

魚子

5
ぐるぐる考えすぎて情熱や思いやりが違う方向へ向かってしまう登場人物たちの人間味。彼らは間違いなく“生きづらい”んだろうけど、どうしたって魅力的。とてつもなく愛おしいし、彼らを好きだと思える自分でよかった。2024/01/05

Riko

2
図書館本2024/02/28

ひめの

2
ケヴィン・ウィルソンの短編集。どこか満たされない人生をおくる不思議な生活をする人たちの物語。印象的なのは『替え玉』祖父母派遣サービスで祖母ちゃん役で働く女性。ある家族への派遣をきっかけに誇りをもっていた仕事に疑問を持つ。『女子合唱部の指揮者を愛人にした男の物語』歯が生え揃った赤ちゃんがかわいく、どこか不気味に描かれそれが気になって話が入らない。『ゴー・ファイト・ウィン』いやいやチアリーダーをやる女の子、周りに馴染めないが男の子と出会い少し変わる。どれも人々の微妙な心の変化が読み取れて好き。考察も楽しい。2023/12/30

shun

2
短編集として人生で読んだ本の中でも上位になる一冊。少し変わり者なんだけど愛おしい人ばかりが登場する。特に「発火点」と「モータルコンバット」という作品がよかった。文句なしのオススメの一冊。2023/12/12

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