内容説明
「日本人は無宗教である」と巷に流布されている思い込みを長年にわたる心理学の視点にたった膨大な調査から検証してゆく。「宗教性とは何か」という視点からみると意外な日本人の宗教性が浮かび上がってくる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぴー
5
特に7章、8章が興味深い。日本人の62%がどの宗教にも属していないと答えていながらも、神仏の存在を信じている割合は65.4%という数値から分かることは、信仰=教義を信じることと一面生のみで理解できないということ、そしてそれこそが「宗教を心理学する」ことだと学び得た。2017/05/20
inaryoXD11
2
「宗教を心理学する」というのは、データをもとに宗教について研究すること、とのことで、アンケート結果をもとにいくつかの視点から日本人の宗教についての議論がなされてます。ただ副題にあるような「日本人の宗教観」がすっきりと腑に落ちる感じで解説されているわけではないので、自分で考える際のデータとして活用するのがいいかと思いました。ナラティブの考え方の取り入れや、本質的なスピリチュアリティと宗教観との関係など、考えさせられることが多かったので、役に立ったはず。ただ読んでみて納得できない論説は聞き流すのがよい。2017/03/28
n-shun1
1
心理学は科学なので測定することから。宗教性を測定するとは?宗教心が惹起するのは生死に関わる体験をするとき。日本文化のベースにある宗教的価値観→日本人らしさ。宗教とは信仰なのか。全てが相対的であるときの不安定さを乗り越える絶対的存在。そこに帰依しておけば,不安定でなくなる。ホメオスタシスみたいなものか。何が正しいか分からないけど,正しいことを実践することが求められる不可解問題。より正しさがある方へ。これが突きつけられる時とは。まるで青年期のアイデンティティの危機のようだ。信仰モラトリアムがあるかも?2024/02/07
マイケル・タクマ・ヤン
0
日本人は宗教や宗教組織を避ける。信仰を持っていないと答える。しかし宗教的なものを受容し志向しており個人的宗教と呼べるものを個々人が持っていると感じており、興味をもって本書を読んだ。 死の受容、亡き者の慰霊やその儀式、健やかな魂の在り方、宗教性を帯びた自然観など、神道的観念が日常生活の言葉や文化習慣に組み込まれており、「特定の信仰は持たない」と言いながら矛盾を感じないまま宗教的行動を行うところがあるのだと理解。 原始的な自然観が宗教に昇華せず未分化のまま生きているのが日本なのだと思った。2021/04/24
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