内容説明
3・11原発事故が起きる前、福島県田村市都路町は、シイタケ原木生産で質、量ともに日本の代表的な産地だった。事故後は放射能汚染により原木の生産もシイタケの栽培もできなくなっている。いま、里山での生業が奪われた人々はどうしているだろうか? 結いや共有林というコモンズを備えていた集落の人々は、それでも山に生きることをあきらめていなかった――現地に通い続けた著者(東京新聞記者)が、人々の素朴な言葉から自然とともに生きてきた暮らしのありようを本橋成一氏の力ある写真とともに伝える。
【目次】
第1章 途切れた循環
第2章 「結」で炭を焼いていた
第3章 森林組合――ここで暮らしが続くように
第4章 自然の恵みに気が付いた
第5章 取り戻した山
第6章 絶やしたくない
第7章 150年の山づくり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
49
山に生きる。読みながら、山に限らず、田や畑、海へも思考が飛んだ。地に足のついた暮らしとは、何だろうと考える。採り尽くすものではなく、次へ繋ぐ思想。収奪が基本である、いまの産業構造の対極そなすものだと思う。そんな暮らしを根こそぎ奪い、放置しているのが3.11の東電・官僚・政治屋。ここで綴られていることを、自分が住む地域というフィルターを通して考えていこうと思う。2023/12/23
けんとまん1007
34
2年3ケ月ぶりの再読。忘れないために。忘れないだけでなく、視座を高く視野を広くするために。3.11に限らず、全国の数多の地域でも起こっていることではと思う。地域を地域コミュニティを維持するとはどういうことか。次世代の子どもたちから、この地を預かっているという思想に立つこと。2026/04/03




