講談社+α新書<br> 日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟

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講談社+α新書
日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟

  • ISBN:9784062728409

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内容説明

この3月で、東日本大震災から3年が経つ。震災を見つめ直し、被災者の苦しみと悲しみをどう分かち合えばいいのか。そして困難の中から希望を見いだすにはどうしたらいいのか。政治思想家の姜尚中氏、作家の髙村薫氏、大谷大学教授の鷲田清一氏、親鸞仏教センター所長の本多弘之氏の4人が語る、3・11の見つめ方、悲しみの乗り越え方。「我々に必要なのは未曾有の大震災を忘れないこと、そして語り直しをすること」(姜尚中氏)。「国民力世界一」の日本人は、3・11を乗り越えられる!

はじめに 木越康
第1章 姜尚中「私たちは『成長教』を捨て、生まれ直さないといけない」
第2章 髙村薫「欲望の愚かさを見つめ直し、思慮深く生きるために」
第3章 鷲田清一「震災を忘れてはいけない。被災者の『語り直し』に耳を傾けよう」
第4章 本多弘之「『五濁悪世』の時代をどう生きていったらいいのか」

目次

はじめに 木越康
第1章 姜尚中「私たちは『成長教』を捨て、生まれ直さないといけない」
第2章 髙村薫「欲望の愚かさを見つめ直し、思慮深く生きるために」
第3章 鷲田清一「震災を忘れてはいけない。被災者の『語り直し』に耳を傾けよう」
第4章 本多弘之「『五濁悪世』の時代をどう生きていったらいいのか」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

16
姜尚中教授によると、原発のあり方をドイツに学べ(25頁~)。なぜ3万人の自殺者が出るのか(45頁~)。アメリカモデルの社会追求のツケのようである。高村薫氏によると、人間社会は平等ではない(94頁~)。ついていない人はとことんついていないし、不幸な人は本当に不幸(95頁)。 お天道様は見ているけど、どこを見ているのか、と疑いが湧くケースも多い。鷲田清一教授によると、縮小社会ほど政治家の役割は大(136頁~)。増税して福祉保護を減らすのは、経済成長につながらない(137頁)。 2014/09/24

しゅんぺい(笑)

5
対談かと思ったら、それぞれの方の話をまとめた本だった。 四人とも通じて、現代における生活のダウンサイジング、ということを考えさせられる内容。 姜さんと本多さんは、特に宗教色が強い。人間は、どんどん欲望してしまうものである、という話に共感せざるを得ないのがさみしい。もっと、つつましやかに。2014/03/05

時折

3
今読むと、悲しいくらい、遠い感じがします。絶望感とほぼ同義です。人文学者が国づくりにたずさわるような国に、日本はなれないんだろうな。それは、デモのようなムーブメントがどうがんばっても長い目で見ると一過性のように映るしかない現実ともつながっているんだろうな。2014/03/30

冬薔薇

2
再々読。地震の活動期に入った日本に原発54基も要らない。「スモールイズビューティフル」でいいのではないか。人間の欲望の愚かさ。福島の原発事故から何も学ばないのか。相変わらずの原発依存は人を人と思わないのか。生と死を分けたもの、そこに理由などない。誰のせいでもない。前向きに、生きている間は生きる。死ぬときは死ぬ。4人の講演に年月は感じない。高村薫の小説じゃないが、原発に簡単に侵入できるとはなんと恐ろしい管理体制か、信じられないことが続く。2021/03/14

2
親鸞フォーラムで精神について苦悩や罪の問題をディベートしている。パトリオリズムが重要で、リーマンショック以降、混沌の中で起承転結の結がないことや成長教を捨てて3.11を踏まえて生まれ直す必要があるとしている。文明は滅びるものであり、辛抱強いという言葉は残酷であるとも説いている。神戸発の心のケアとボランティアでは、阪神大震災の教訓が生かせれ、孤独死の問題をコミュニティで解決するなどの策が取られている。中国の砂漠化と地球の破壊では、五濁悪世について仏教の方向から強く訴えかけている。2016/01/29

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