内容説明
世界史は、測ることから始まった──人類の6000年にわたる試行錯誤、天才科学者たちによる世紀の大発見を、物理学の世界的権威が余すところなく解説。メートルやキログラムなど、文明の繁栄を支える「7つの単位」の秘密に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
252
タイトルは『測る世界史』だが、実質は『測る科学史』といった内容。著者のピエロ・マルティン氏はパドヴァ大学の教授。専門は実験物理学だが、積極的に科学全般の普及に努めているとのこと。巻頭は「ビートルズとCTスキャン」から始まり、できるだけ文系の人たちにも科学に関心を持ってもらう努力の跡がうかがえる。どの章も最初はそんな調子だ。ここで取り上げているのは、メートル、秒、キログラム、ケルビン、アンペア、モル、カンデラの7つの単位。私がついていけるのは、ニュートン的世界観のあたりまで。それでさえ、「わかる」とは⇒2025/10/11
trazom
113
国際単位系の7つの基本単位ごとに章立てがなされ、科学の歴史が生き生きと語られる。確かに、感覚的なMKS単位系に比べ、光速・プランク定数などの基礎物理定数を規定した上で定義されるSI系の考え方は画期的である。核融合の専門家である著者には、相対性理論と量子力学が生まれる物語への思い入れが強く、時間・長さ・質量の章は非常に充実。一方、電流・温度・物質量・光度は、ちょっと流し気味か…。それでも、豊富なアネクドートを駆使しながら、「単位」を切り口として、科学が辿ってきた道のりを語る著者の語り口は、とても魅力的。2023/07/24
まえぞう
30
私の生涯の課題である単位の話しです。7つあるSIの基本単位について、その具体的な説明というよりは、その背景にある科学探究の歴史についてエピソードも交えながら解説します。著者がイタリア人のためか、有名なガリレオやフェルミだけでなく、何人かのイタリア人の業績に言及があります。2023/07/21
よっち
30
世界史は、測ることから始まった。人類の6000年にわたる試行錯誤、天才科学者たちによる世紀の大発見を、文明の繁栄を支える「7つの単位」の秘密に迫る一冊。4万年前から始まり、権力と信頼を作り出し、歴史を動かしてきた測定。フランス革命が産んだ長さの定義メートル、太陽と音楽が産んだ秒、原爆に至る重さの悲劇kg、変化し続ける温度ケルビン、紀元前から人類を分かつアンペア、化学を扱いやすいものにしたモル、生命の明るさを測ったカンデラ。人類の進化に不可欠だった7つの単位にまつわるエピソードはなかなか興味深かったですね。2023/07/16
to boy
16
基本的な単位である7つの国際単位系の成り立ちを詳しく知ることができました。それまで地方でまちまちだった長さの単位がフランス革命の機にメートルで統一されたとの事。でも、日本では秀吉が太閤検地の為に桝を統一していた事を思えばすごい事かなと思った。長さや重さ、時間や温度など以前は基準となる原器があったが、現代は物理現象を基にした不変の基準にとって代わっているとの事で人類の進歩を感じました。2023/08/15
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