ちくま学芸文庫<br> ゴダール革命〔増補決定版〕

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ちくま学芸文庫
ゴダール革命〔増補決定版〕

  • 著者名:蓮實重彦【著者】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 筑摩書房(2023/07発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480511591

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内容説明

いつ炸裂するかわからない時限爆弾として映画があるとするならば、ジャン=リュック・ゴダールの作品はいかなる条件のもとにそうであるのか、あるいはそうでないのか。映画批評的/映画史的差異を捉えた者だけに現れる問題が存在する──。最初の長編『勝手にしやがれ』から遺作『イメージの本』まで、稀代の映画作家が置かれ続けた孤独。撮ることと観ることとのいまだ決着のつかない闘争の場に対峙してきた著者は、「映画はもはやゴダールなど必要としていない」と断じる勇気を持てと訴える。新たなる孤独の創造のために。ゴダールへのインタヴューなどを再録増補した決定版論集。

目次

プロローグ/時限装置としてのゴダール/I 映画作家は映画を撮る/破局的スローモーション/II 映画作家は映画から遠く離れる/「白痴」の帰還/III 映画作家は決算の身振りを演じる/ゴダールの「孤独」/IV 映画作家は世紀のはざまを生きる/そして、誰もいなくなってしまった、のだろうか……──『新ドイツ零年』/喪中のゴダール──『JLG/自画像』/老齢であることの若さについて──『フォーエヴァー・モーツアルト』/女と夜景──『愛の世紀』/赤いバッグの乙女──『アワーミュージック』/V 映画作家の仕事をたどる/『勝手にしやがれ』/『はなればなれに』/『恋人のいる時間』/『モンパルナスとルヴァロワ』/『アルファヴィル』/『気狂いピエロ』/『彼女について私が知っている二、三の事柄』/『ワン・プラス・ワン』/『東風』/『万事快調』/『勝手に逃げろ/人生』/『パッション』/『カルメンという名の女』/『ゴダールのマリア』/『ゴダールの探偵』/『ゴダールのリア王』/『右側に気をつけろ』/『新ドイツ零年』/『ゴダールの決別』/『ゴダール・ソシアリスム』/『さらば、愛の言葉よ』/『イメージの本』/エピローグ/ゴダール革命に向けて/付録 特別インタヴュー・追悼文/憎しみの時代は終わり、愛の時代が始まったと確信したい──『右側に気をつけろ』を撮り終えて ジャン リュック・ゴダール/映画はゴダールのように豊かであっていっこうに構わない 黒沢清/映画作家ゴダールは、その「特権性」を晴れやかに誇示しながらこの世界から姿を消した/蓮實重彦によるゴダール 関連書誌/四〇年後に──「あとがき」にかえて/文庫版あとがき/解説(堀 潤之)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こうすけ

20
批評というかエッセイに近いので、小津安二郎論みたいなのを期待するとすこし外れる。取り上げるのも、基本的にはいわゆる代表作ではなく、商業映画に復帰して以降の作品が多い。それはそれで面白いけど。巻末のゴダール、黒沢清のインタビューが最高なので、それだけでも十分イケる。2024/09/12

ジャン

3
ヒッチコックをそのサスペンスの技法から擁護することのないゴダールは、「そのつど思考を刺激しながらもそこに形成される意味を一つに限定することのない」映画の本質的な宿命に自覚的である。それ故にゴダールの映画はファシズムや宗教的な信仰にまで行き着くわけだが、80年代以降の彼自身のフィルムに収まる抽象的存在としてのゴダールもその到達に寄与している。映画の本質を誰よりも理解するが故に、ゴダールの映画は「誰ともよく似ている」のに普遍的たりえない(=ゴダール現象)のである。2023/03/07

gu

1
ゴダールvs蓮實重彦2024/01/28

十文字

1
ゴダールをみだりに批判したところで結局は特権が保たれてしまう。ならば”映画はもやゴダールを必要としない”と反逆すべし、というコペルニクス的転回。2023/10/22

ゆうき

0
濱口竜介、黒澤清の随筆に触れるにつれてこのラインとの反復性を感じる読書が可能になってる気がする。2025/04/05

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