中公文庫<br> 百年の女 『婦人公論』が見た大正、昭和、平成

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中公文庫
百年の女 『婦人公論』が見た大正、昭和、平成

  • 著者名:酒井順子【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 中央公論新社(2023/06発売)
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  • ISBN:9784122073777

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内容説明

「婦人と言えども人である」などと言われた創刊期より一世紀。
女の公と私、上半身と下半身を見つめ続けた一四〇〇冊余を繙けば、祖母が、母が、私たちが歩んだ時代が浮かび上がる。
大正の「非モテ」、女タイピストの犯罪者集団、ウーマン・リブとセックス、主婦論争……
トンデモ事件から時代を動かした論文までを読み解く!


「表紙ギャラリー」も収録
〈解説〉中島京子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Inzaghico (Etsuko Oshita)

7
個人的には男女雇用機会均等法&バブル世代のあたりの描写が、もう心当たりがありすぎて。あいにくディスコやクラブに行ったことはないし、アッシー、メッシー、ミツグくんにも縁がなかったが、それでもバブルの恩恵は受けていた。別の世代だったら絶対就職できなかったと思う。この時期の女性総合職、けっこうたいへんでした。上が使い方をわかっていなかったのも大きいけれど。「男並み」に働かなきゃいけない、って今考えたら相当ロジックがおかしい(と、今さらながら腹が立ってきた)。2023/09/06

totuboy

4
こういった大衆向けの雑誌も、ある程度の年数を重ねると、歴史の史料としての価値が出てくる。パオロさんの社会学の調査手法と似ているところがあるが、「婦人公論」に焦点を絞ってその変遷を見ていくという試みは大変面白い。少し前まで、当たり前と思われてきたことが、社会の変化の中でゆっくりと価値観が変わっていったことがわかる。100年の間で女性をめぐる考えがこんなにも変わったことにびっくりしつつも、まだどこかに女性への蔑視が残っているような気もする。2023/07/17

なごみ*こはる

3
☆☆ 「婦人公論」が創刊されて100年の歴史から見る女性の歩み等々。創刊当初の大正時代に登場する平塚らいてうや与謝野晶子などの面々については、歴史書を読んでいるような読書であり、また戦後以降の章からは、ご存命の方々が登場し、これまた現代のゴシップ誌を垣間読んでいる気分になり、なかなか面白かったです。2025/05/15

yurari

3
言論誌である婦人公論の100年の歴史から、世相の変化を読み取る意欲作。100年前というとそんなに昔だとは思わないが、当時の考え方には驚かされた。例→亡くなって間もない女性編集者に対し「私が感じたのは軽蔑と反感でした」by伊藤野枝・悪い遺伝のない人を選びましょうという優生思想が色濃くみられる厚生省の結婚十訓・「世界を動かす女」という記事でヒットラーの母親を取り上げ、彼女は「息子を此の世の神に仕上げた」と紹介した婦人公論・女性にはいじめられたいという被虐本能があるby瀬戸内晴美…などと挙げていけばキリがない。2024/01/08

Masa

2
サカジュン先輩の御本、いつに無く真面目だぞ。婦人公論って雑誌がありますね、読んだこと無いけど。2016年に創刊100周年を迎えたそうですが、その婦人公論の記事に見る女性の生き様の変遷って内容です。百年前女性は人として扱われてすらいなかった、って本当ですかね。平安時代の女流文学や江戸時代の町娘たちのVividな暮らしぶりを他の文学で読んだりすると、ニッポンの女子がずっと虐げられてきたって俄には信じられないんですよね。ちょっとモヤモヤした読後感。2023/12/30

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