内容説明
電子版は、カラー口絵16頁に加え、本文中の写真もカラーで掲載。
カラスとオオタカの空中戦、コンクリート張りの川で繁殖するカワセミ、高層ビルで子育てするハヤブサ、新たに進出してきたイソヒヨドリ、スズメやツバメの営巣地の栄枯盛衰……。都会は自然の少ない人工的な環境だが、鳥たちはしたたかに適応して生きている。身近な鳥、珍しい鳥、意外な鳥たちの知られざる生態を紹介するとともに、人間と鳥たちとの関係の変化も解説、読めば街歩きが楽しくなる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
84
通勤の往路で1時間あまり歩いているのだが、その途中3キロほどが川沿いで、季節ごとにいろいろな鳥に出会えるのが楽しい。しかし鳥についてはよく分からないことが多いので、図鑑でも買おうかと思っていたら、タイムリーに本書に出会った。ツバメ、スズメ、カラスから猛禽類までが現代の都会でどのように生息しているかを、長年の観察成果と豊富な写真で紹介している。もちろん水鳥も出てくるし、その給餌の色々は確かに見たこともあって、とても参考になった。混群という異種の鳥が混じり合って暮らす理由が分かったのも収穫。お薦めの1冊。2023/07/17
きみたけ
74
著者は、都立高校の生物教師のかたわら都市鳥研究会代表などを歴任、NPO法人自然観察大学学長の唐沢孝一先生。スズメやカラスなど都会に生きる鳥たちの生態を通して、都市とは何か、都会人とは何か、変化する鳥と人との関係などを紹介した一冊。都市環境に適応して生きる鳥たちのしたたかな生態を解説しています。ツバメの営巣地の栄枯盛衰、都市生態系の頂点カラスを脅かす猛禽類の話が面白かったです。2024/05/09
ネギっ子gen
72
【スズメやカラスなど身近な鳥であっても、実に面白く、奥深い】都心部の環境の激変ぶりを見聞きしてきた都市鳥研究会代表が、ツバメ・スズメ・水鳥・カラス・猛禽類を柱に、街中の鳥の暮らしを紹介した新書。カラー口絵16頁含め写真多数で、お勧め。巻末に注。2023年刊。<カラスやツバメ、スズメなどの身近な鳥の生活は、人に依存しつつも人との距離を保ち、時には人を利用しながら生き延びようとしている。都市鳥の生き方は現実的であり柔軟で強(したた)か。しかも我々が気づかないような新しい環境の利用法や適応力も備えている>と。⇒2026/08/22
ホークス
55
2023年刊。長年の調査、研究をベースとした最近の状況。生態観察が生き生きとしている。ツバメはカラスの食害と人の忌避により都市で減少した。でも限界集落など、人が減り過ぎても住めない。最近郊外で集団営巣が見られるのは、人との共生以前への揺り戻しかもしれない。スズメが自分を襲わない猛禽(ハチクマ等)の近くで営巣するのは、ツバメと人の関係を思わせる。オオタカ、ツミ、ハヤブサ、チョウゲンボウ等の猛禽類はカラスの減少に合わせ、都市への進出が目立つ。著者は鳥との共生を粘り強く現実的に考えていて、とても腑に落ちた。2023/09/02
おせきはん
50
身近に生息する鳥たちが、それぞれ、したたかに、たくましく生きる様子を知り、一層、身近に感じられました。しばらく前にツバメの巣を襲うカラスに遭遇したときのツバメの行動を思い出し、そういうことだったのかと理解できました。2023/08/07




