内容説明
名作ミステリは原文も謎だらけ! 手ごわい英文を精読し、読解力をきたえる
「ミステリの女王」ことアガサ・クリスティや、「シャーロック・ホームズ」の生みの親、コナン・ドイル、さらには本格ミステリの巨匠エラリイ・クイーンの「かなり手ごわい」原文を取り上げ、英文読解のポイントを解説する。
対象としては高校生程度の知識があれば可能。また、翻訳のテクニックや作品のおもしろさに言及するコラムも設け、英文読解能力を鍛えつつ、ミステリファンにも新たな角度で作品を楽しんでもらえる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タッキー
11
最近英語に凝っていて、かつミステリー好きということで購入!クイーンやクリスティなど、本格ミステリーの部分部分の原文紹介しながら、どう訳すかを問いかける本。当然のことながら、ここで紹介されている原文は、いずれも手強かったです。最近ちょっと英語わかってきたかなと勝手に思っていたのが見事に打ち砕かれました。翻訳家ってすごいなぁと思わせられる一冊でした。2023/10/05
Cinita
11
ミステリ翻訳の裏話が読めるぞと軽い気持ちで買ったら想像以上に「英文読解」寄りの内容だったのでしまった!と思いました。原文1パートにつき5〜6題の読解クイズが付される形式なのですが、目で行を辿るのも苦痛ってレベルで英文読めなくて自分でもびっくり😂 とはいえ原文総スルーで解説だけ読んでも充分面白かったです。一文を訳すだけでも、英語だけでなく日本語の語彙、地理や歴史など幅広い知識が必要で、ミステリにおいてはさらに手掛かりが手掛かりとして正しく成立するように訳す難しさがあるのだと、実例で知ることができてよかった。2023/08/05
石橋陽子
10
久しぶりに英語に触れておこうと、書店で目新しいこの著書を購入。なんと、早川書房が新たに創刊したハヤカワ新書であり、記念すべき001 番だと読了後に気づく。エラリイクリーン、アガサ・クリスティ、コナン・ドイルの豪華3名の名作を扱う。ミステリなので表現が面白く夢中になる。1章の最後にはそのミステリのネタバレが書かれている為そこだけはスルーした。これらの作品を読んだら戻ってこようと思う。2023/09/20
BECHA☆
7
「本書の使い方」5行目にして、しまった背伸びしすぎた、と怯み、本編へ。第一章1⃣で唸るも、2⃣で、あれ、意外と平易な単語もある?と恐る恐る読み進める。自分の英語学習の過ぎしこの方を思い出してしまいました(^^;;)。2023/08/14
まる
6
めちゃくちゃ面白い!!!名作ミステリ6作品から6つの場面を取り出し、原文からどう訳すかをその場面背景なども含めて解説する1冊。取り上げられる6つのうち最後の1つはネタバレにかかわるところなので未読の場合はそこだけ飛ばすのもあり。これ読んで久しぶりにYの悲劇を読み直したりと名作ってやっぱり面白いー!となる。訳で読み比べても面白いだろうし、度々差し込まれるこぼれ話やコラムも最高に興味深い。ミステリ好きにはぜひおすすめしたい!2023/11/12