文春新書<br> ウクライナ戦争はなぜ終わらないのか デジタル時代の総力戦

個数:1
紙書籍版価格
¥1,045
  • 電子書籍
  • Reader

文春新書
ウクライナ戦争はなぜ終わらないのか デジタル時代の総力戦

  • 著者名:高橋杉雄【編著】
  • 価格 ¥1,001(本体¥910)
  • 文藝春秋(2023/06発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166614042

ファイル: /

内容説明

米中の覇権争いでは終わらない。世界は戦争の世紀に突入した――
最前線! リアルタイムの戦争研究 

グローバリゼーションが進んだ世紀におけるウクライナ戦争の開始は、
「終わらない戦争」の始まりを告げる出来事となった。
見えない情報の行き交うサイバー戦、イーロン・マスクのスターリンクに
代表される民間による宇宙利用もが戦争の命運を握る。

ウクライナ戦争以後、戦争はどう変わったのか?
米中の覇権争いでは終わらない新たな問題群を前に、
台湾有事を抑止することは可能なのか?
ロシア・ウクライナ戦争をケーススタディに、
「大国間競争」に埋め込まれた「終わらない戦争」について考える。

目次
第1章 ロシア・ウクライナ戦争はなぜ始まったのか 高橋杉雄
第2章 ロシア・ウクライナ戦争――その抑止破綻から台湾海峡有事に何を学べるか 福田潤一
第3章 宇宙領域からみたロシア・ウクライナ戦争 福島康仁
第4章 新領域における戦い方の将来像――ロシア・ウクライナ戦争から見るハイブリッド戦争の新局面 大澤淳
第5章 ロシア・ウクライナ戦争の終わらせ方 高橋杉雄
終章 日本人が考えるべきこと 高橋杉雄

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

25
23年6月。ほか福田淳一、福島康仁、大澤淳。戦争は始まってしまうと、終わらせることが難しいということを再認識させられたが、なぜ始まったのか、なぜ抑止できなかったのかを考えることはこの戦争をどう終わらせるのか、いつ終わるのか、そして東アジアという世界で最も厳しい安全保障環境に置かれている日本はどうあるべきなのかを考える上で重要だろう■ジョージアにおける南オセチア紛争などを見るとそもそもロシアには戦争あるいは紛争を終わらせるつもりはなく、紛争状況を継続させようとしているようにも思える。(続く)2023/08/10

kan

23
ロシア・ウクライナ戦争だけではなく台湾有事も含め、終結が難しい戦争をそもそも始めさせないように抑止力を強化する重要性がよくわかった。ここまで泥沼化するとは思わず、もはや終結シナリオが浮かばない。書かれている内容はさまざまな書籍ですでに述べられていることも多かったが、DIME(外交・情報・軍事・経済)全体の政策手段の重要性と有効性、民間セクターを含む宇宙空間の軍事利用、ベラルーシのワイルドカードシナリオ、戦術核と戦略核の使用シナリオなど、興味深い考察も多くあった。2024/01/28

moto

22
ウクライナ戦争の、2023年5月時点の中間報告。第1章の高橋論文は、国際政治理論と結びつけた考察を行っている。またこの戦争がアイデンティティを巡るものであることも指摘されている。第3~4章では宇宙やサイバーなど、この戦争の「新しい側面」に焦点を当て、「デジタル時代の総力戦」としての側面を描く。2023/07/02

ザビ

15
なぜ終わらないのか?…それは利権ではなく国のアイデンティティをかけた戦いだから。ロシア(プーチン)はウクライナを「ロシアの属国」になるべきと考え、ウクライナは「ロシア支配は明確にNO」。これは埋めようのない差だろう。でも本質は本当にそこか?例えば北朝鮮が半島一国になるべきと韓国を侵略したとしても、世界(米中)の軍事・外交バランスであっという間に封じ込められるだろう。ロシアの侵略戦争を止められないのは、ロシアが核含めた強い軍事力を持っているから。最終決着は暴力がモノを言う世界、誰も望まないと信じたい。2024/04/03

Melody_Nelson

11
ご活躍中の高橋氏のパートでは、ロシアがウクライナに侵攻する流れから、どのような終わりになるかまでが書かれている。中国が台頭して、アメリカがアジア重視になった間隙を突いたロシアだが、この戦争の「終わらせ方」は非常に難しいことがわかる。ワイルドカードイベント(政変とか)が発生してくれれば…と思ったものの、ルカシェンコ復活しちゃったし。この他には、第4章の大澤氏(新領域における戦い方の将来像)が面白かった。一体、この戦争はいつまで続き、落としどころはどうなるのか…。2023/08/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21329948
  • ご注意事項