日本、中国、朝鮮 古代史の謎を解く

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日本、中国、朝鮮 古代史の謎を解く

  • 著者名:関裕二
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • PHP研究所(2023/06発売)
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  • ISBN:9784569854908

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内容説明

中国人と日本人の価値観は、なぜこんなに違うのだろう。縄文人も弥生人も大陸から渡った人々であり、民族形質的には近い。縄文時代に大陸では青銅器が造られていたほど、文明も発達していた。しかし古代日本人は、中国の文明化に恐怖を抱いていたようだ。実は、殷代には象もいた豊かな森が鉄器生産と農耕を推進した結果、秦代にはなくなり遊牧民が馬で侵入できる平原になった。これを見て日本は森を守り、強力な権力を持たない天皇を推戴したのだ。現在、中国の覇権主義によって東アジアは緊張に覆われている。今こそ東アジアの古代史からこの厄介な隣国との付き合い方を学ぶべき時だろう。 ●序章 アジアは一つか? ●第一章 中国文明の本質 ●第二章 日本の神話時代と古代外交 ●第三章 中国の影響力と朝鮮・日本の連動 ●第四章 日本は中国と対等に渡り合おうとしたのか ●第五章 中国の正体と日本の宿命 縄文人は稲作を拒みながら、背に腹はかえられないと、徐々に稲作を受け入れていった。当然弥生時代後期に戦乱が起き、中国の歴史書に「倭国大乱」と記録されたが、三世紀初頭に纏向に人びとが集まり、奇跡的な形で混乱を収拾してみせたのだ。中国のように、敵を圧倒し、殲滅し、共存を拒むという文化は根付かなかった。中国は、一神教的で中国的な「正義の皇帝」に支配され、日本は、「なるべく強くならないように工夫した王(天皇)」を推戴したのだ。この差は大きい。多神教世界の住人である日本人にとって、中国はじつに厄介な存在なのだが、逃げるわけにはいかない。だから、お互いの差を知った上で、どうすれば共存できるのか、模索する必要があるだろう。相容れないからこそ、友になる道を開かなければならない。(本文より)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tamami

58
著者は、岡倉覚三(天心)の「アジアは一つ」に対して、「本当にアジアは一つか」と疑義を呈し、中国の歴史を紐解く中で、その本質が「欲望」にあるとする。建国以来文明が欲するままに、森林を伐り尽くした中国と、反文明ともいうべき立場から現代までの歴史を刻んできたわが国、中国の軋轢に晒される中で分裂抗争を繰り返してきた朝鮮、三者の交流・抗争を著者独自の視点で描き出す。文明=自然の克服=進歩。牢固として染みついた歴史の見方に対して、列島に生きた先人の知恵に学ぶことが、より良い未来に生きることに繋がるのではないかと思う。2023/08/16

nori

11
Author must aim at 司馬遼太郎 in Japanese ancient era. With his schema stories may attract readers, if he has talent to describe as a novels. In other word, like the novelist we must have critical eyes not like history novel readers.2024/03/28

fseigojp

8
中国のことと絡んだ朝鮮古代史が面白かった2023/07/01

Yoshihiro Yamamoto

3
A- 古代史を考えるにあたって、「水の道」と「新羅系と百済系」に注目すべきであることを感じる。この本でも、中国・新羅・百済・高句麗との関係を独自の視点で考察しているので参考になるし、インスピレーションをいただいた。著者の本は何冊か読んでいて、いつも「へー!」と無邪気に感心してしまう。でも、今回引っかかったのは、「豊璋(百済の皇子)=中臣鎌足」説。もしそうだとしたら、661年に豊璋は百済に帰ってしまうが、669年に藤原鎌足が日本で死んでいるのをどう解釈するか?白村江の敗戦以降豊璋は日本に舞い戻っているのか?2023/08/11

櫛橋光

1
日本史は大体どの時代でも好きですが、中国・朝鮮は古代史が面白いと感じます。その3国の古代の密接な関わり合いが良く分かります。日本は一方的に文化・技術を与えられる側ではなかったのは同感です。「それ、日本で言ったら弥生時代ですよね」と言う言葉は今後使われなくなるかも。2023/07/10

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