内容説明
太平洋戦争末期、特攻隊員が墜落し流れ着く島があった。鹿児島県沖にある、「黒島」である。
特攻隊員が出撃するルート上に島があったため、ろくに訓練も受けていない学徒兵や少年兵が操縦する整備不良の飛行機が途中の海に墜落するのである。
戦争末期で自分たちの食べるものもないのに島の人たちは、自分たちが木の根っこや雑草を食べてでも、生きて流れ着いた若者たちを救おうとした。
今蘇る、「黒島」の人たちと、思いなかばで不時着した若き軍神たちとの、戦争と愛情の記録。
目次
●三島村黒島全景
●はじめに
●平成十五年(二〇〇三年)一二月
・黒島を知った
●昭和二〇年(一九四五年)四月
・柴田少尉
・安部少尉
・安永青年
・荷物投下
・江名少尉
・終戦
・黒島と戦後の絆
●平成一六年(二〇〇四年)五月
・黒島の慰霊祭
・余話(あしたよな)
●あとがき「ヨーイ、スタート!」のカチンコが鳴って 小林ちえみ
●エピローグ「出版からの出会い、ドラマは終わらない-」 小林ちえみ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
犬養三千代
10
昭和20年4月以降、特攻作戦で鹿児島の黒島に不時着した6人の若者。島人は自分たちは食べなくても精一杯のもてなしをした80日あまりの記録。映像作家の小林宏司の仕事を妻が引き継ぐ。ひん死の柴田信也を看護した少女たち。安倍正也少尉は再び特攻へ。江名武彦少尉。梅本満ニ飛曹、前田長明飛曹。中村憲太郎少尉。この名前を忘れまい。戦後を黒島を忘れずに生きてきた人たちの物語。兵士たちも島民たちも。2020/01/05
東京には空がないというけれど・・・
6
2日間で、一気に読めた。特攻機の通過ポイントだった黒島に不時着した搭乗員たちと村人の交流を描いたノンフィクション。ドキュメンタリーの監督が書き始め、志半ばで病死、それを奥さんと元特攻隊員たちが協力して制作した感動秘話。こんなことがあったのか!と何度も驚かせられた。陸軍が「海軍はあてにならん」と、独自に潜水艦を造っていたとは!2024/05/13
あられ
3
前書き40頁弱、それについづいて黒島に行くまでの説明に30頁 少し偏向があるのかといらいらと読みつないだ 私がそのように感じた答えは奥様によって書かれたあとがきにあった そうか、書き手自身が命と向き合っていたのか そうわかったらすとんと腑に落ちた わかるが賛同はしない でも、国に見捨てられたような離島で、国を思って生き続けた人たちのことは正しく語りつくべきだと思う 日本のあちこちできっとこういう埋もれた出来事があるのだろう2026/06/27
tecchan
3
黒島 ・鹿児島から遠く離れた絶海の孤島。太平洋戦争末期特攻隊員が墜落し流れ着いた島。生き残った者や戦死者。献身的に対応した島民達の視点からの感動のノンフィクション。著書は映像プロデューサー。物語を映像化後、本作を執筆中、病気に倒れ亡くなったが、関係者の尽力で出版化された。後世に語り継ぎたい物語。2015/11/16
Mr.天才 バブッコ様+カエ王
2
前書きがとても長いですが、黒島という島がありまして、そこに特攻隊の飛行機がエンジン不良を起こして流れつく島です 流れ着いた隊員たちと島の人たちのお話です 流れ着いて 島の人たちと仲良くなって 良い感じになってきたら、「俺は仲間に悪いからもう一度出撃する」 と言って 襲撃に向かう隊員たち 出撃の日に黒島の上を旋回してチョコレートを落っことして出撃しに行く隊員が心に残った2019/06/03
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