内容説明
ラオスの山に暮らすモン族の女の子・マイは、おかあさんから教わり、初めて民族衣装のスカートを作りました。材料は、すべてがまわりの山や畑でとれたもの。麻の布は、種をまくところから始め、糸を織り、布を染め、そして最後に美しい刺しゅうを縫いつけていきます。おかあさんやおとうさん、おばあちゃんたちの手を借りて、とても長い時間をかけて作り上げた、美しい刺しゅうのスカートをご覧ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユウティ
6
これも傑作だわ。2年生の女の子が初めて民族衣装のスカートを作る。こんなに丁寧にスカートを作るまでが分かるなんて。種をうえて、糸にして、漂白して、生地を織り、アイロンをかけ、刺繍をする。お父さんが取ってきた蜂の巣から蜜蝋を作り生地に描く。おばあちゃんが藍の葉から染料を作り、何度も染めて濃い藍色にする。蜜蝋で描いた部分に赤いリボンを縫い付ける。最後におかあさんがめっちゃ細かいプリーツを入れてくれて完成。お正月にしつけ糸をはずして〜と流れるように工程が説明されている。すごくドキドキした。やってみたいなあ。2023/07/26
takakomama
4
ラオスのモン族の小学校２年生のマイ。お母さんが、お正月に着る新しいスカートを作ってくれます。スカート作りは、春にスカートの布を織る麻の種をまくことから始まります。育った麻を刈って、干して、糸によって、煮て、染めて、織って、刺繍して・・・ 家族で分担して、ひとつひとつ手作業で何か月もかかります。マイも手伝って出来あがった、家族の愛情がこもっているスカートがとっても素敵です。着る人を思い浮かべながら作るって良いですね。写真ありのノンフィクション。 2024/11/10
のん＠絵本童話専門
1
ラオスの山岳部に住むモン族の女の子。麻の種を蒔き、収穫して麻糸を作り、麻布を織り、蜂の巣をとってミツロウを収穫し、布地に模様を描き、藍染め液を作って染め上げ、自ら刺繍を施して、ようやく完成する唯一無二の伝統的なスカート。スカートの作り方には昔からの民族に伝わる言い伝えがあり、未だにしつけ糸すら取らず亡き母の思い出として大事にスカートを持つおばあちゃんには感動してうるうる。モン族の暮らしぶりや学校生活も描かれている。2024/06/26
