内容説明
単行本『クラシックの核心』の9人(バッハからグレン・グールドまで)に、ベートーヴェン、トスカニーニ、バーンスタイン、マリア・カラス、カール・リヒター、吉田秀和の6人を大増補した文庫版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
風に吹かれて
16
自称「今日も喋ってしまう虎の尾を踏む男」(p298)片山杜秀がクラシック音楽の核心に迫る。 近現代の音楽(西洋のみならず、日本のも)のファンを自認する著者が本書で語るのはクラシック音楽の定番中の定番の人たち。映画もテレビ・ドラマも大好きな片山氏。近代政治思想史を講じる教授で文学にも詳しい。 『ウルトラセブン』で流れていたモーツアルト、『白い滑走路』で効果的に使われていたショパンなどの作曲家、フルトヴェングラーやカラヤンなどの指揮者、伝説の歌手マリア・カラス、 →2024/11/15
コチ吉
7
音楽評論に留まらず多方面の著作がある著者だが、どちらかと言うと敬遠していてほとんど初めて読んだに等しい。特異な切り口から縦横無尽に語り、時に生理的に、赤裸々に生涯を晒す事も厭わず、斬り込む。その中からその音楽家の本質、というか本音が見え隠れする。最後に取り上げた吉田秀和が優れた論考になっており、大いに共感した。2023/05/28
Hotspur
3
ベタなタイトルで気が引けたが、家内の薦めで読む。15講のうち、作曲家が6人、指揮者・演奏家が8人、そして批評家の吉田秀和、という内訳。聞き書きで読みやすいが、内容は予想以上に濃く、限られたスペースでそれぞれの音楽家の位置づけを分かり易く提示し、ほとんどの対象が手垢まみれであるにもかかわらず、その視点が新鮮である点には脱帽。異色の最終章である吉田秀和については、筆者が直接その謦咳に接しているせいか、進むにつれて語りの温度が徐々に上がり、そして哀しみが滲み出てくる様には軽い感動を覚える。2024/06/24
SOLVEIG
2
「音楽放浪記」二巻以来の片山先生本。作品や演奏のスタイルとその音楽家の境遇との関係についての考察になるほどなと思うところ多々ありでかなり面白く、今後の聞き方が少し変わるかも? 表題になってる音楽家だけでなく、よく並べられる人達にも言及していて、痒いところに手が届いた感じも嬉しかった。正直あまり興味持ってなかった吉田秀和の著書も読んでみたいなと思ったりも。しかし、一番の収獲(?)はず~っとタイトルが出てこず悶々としてたショパンのバラード1番が印象的だったTVドラマが『白い滑走路』だったとわかった事かも!? 2023/11/28
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