講談社文庫<br> マーダーズ

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講談社文庫
マーダーズ

  • 著者名:長浦京【著】
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  • 特価 ¥731(本体¥665)
  • 講談社(2023/06発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784065312209

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内容説明

大藪賞受賞作『リボルバー・リリー』が2023年行定勲監督で映画化決定!
気鋭の作家による衝撃の問題作。
この街には複数の殺人者がいる。彼らが出会うとき、
法では裁き得ない者たちへの断罪が始まる――。大藪賞作家が現代を舞台に描く圧倒的犯罪小説!
デビュー2作目『リボルバー・リリー』でいきなり大藪賞受賞!

ストーカーに襲われる女性を助けた夜から、
商社マンである阿久津清春の日常は狂い始める。
ブラウンの瞳と褐色の肌を持つその女、
柚木玲美は言った「あなたが殺人犯だと知っています」
17歳の夏、清春は人を殺していた。誰にも知られず――。
意図的に清春に近づいた玲美は、その「事実」と引き換えに、
母の死の真相と行方不明の姉の捜索を依頼する。
パートナーとなるのは、かつて実兄の殺害容疑をかけられた組対五課の刑事・則本敦子。
彼女もまた、過去の事件の証拠を玲美に握られていた。
異様な関係で結ばれた三人の捜査は、いくつかの未解決事件を掘り起こし、
やがて社会に潜む、起こしてはならない者たちを呼び寄せてしまう……。

この10年で日本全体の殺人認知件数は1万288。検挙率の平均は98%。
単純計算で206人の殺人犯が捕まっていないことになる。
また、年間約17万人が死因不明の異状死として届けられるが、解剖に回されるのはわずか12%。
およそ15万の「異状死体」が、詳しく調べられないまま死因を特定されている。
イギリスでの解剖率は約40%、アメリカで約60%、北欧では90%を超えるところもあり、
他の先進国と比べてこの数値は異様に低い。
つまり、この国では多くの「死」が見逃されている可能性があるのだ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えみ

63
悪が悪を駆逐する、絶対犯罪の揃い踏み。まるで永久不変の憎悪が蔓延する箱庭に閉じ込められた犯罪者達を観察しているような気分になる。罪を憎み、人を疑い、悪を愛する、そんな者達の暗い嗤い。社会に何食わぬ顔で紛れ込んだ彼らが進むべき道とは?その先に待つのは天国か地獄か…。世間に露見していない殺人の証拠を持つという女・玲美に脅された男女・清春と敦子は彼女の母親の死の真相と消息不明の姉の行方を探すよう命じられる。狙われる命、脅かされる生活、秘密の死守と強奪の鬩ぎ合い。何もかも狂気染みている。が、しかし非難はできない。2023/06/27

sin

54
人間は考える獣だ。その思考は正義なぞとお題目を掲げて自分たちのどんな行為をも正当化する。犯罪は罪であって悪であるとは限らない、時代や国や立場によっても犯罪と認識されること自体変化する。そもそも怒りや恨みつらみといった主観的な判断で断罪してはならない。その為に法が在る。ここには法を逸脱して悪を排除した人々が描かれる。『マーダーズ』果たして彼らが裁く基準は全てが正義と云えるだろうか?私怨を紛れ込ませる人間はいないと云えるだろうか?現実から遠いようで最近の闇バイトを連想するならば現実と隣合わせの物語だ。2024/06/12

chiseiok

41
無理な人にはとことん無理なお話かと存じます。自分はうむむ、ど真ん中…からボール半分ずれた感じ?その要因はモブ系キャラの判別しずらさなんだけれども、モブはモブだしどっちでも良いかw。平々凡々な商社勤めのサラリーマン殺人者と、清廉でハートウォーミングな狂信者コミュニティの殲滅戦。都会の日常の何気ない瞬間に突然始まる暴力の応酬、痺れますね〜。登場人物の行動原理はお互いの利害のみ。正義?良心?なにそれ美味しいの?何でも武器にしちゃう阿久津さんもいかすけど、敦子さんの元旦那、上司の檜山係長、一真会の斉田、最高です。2024/04/30

かつおさん

21
法で裁けない悪人を狩っていくだけの話かと思いきや、意外と奥深く、マインドコントロールされた殺人被害者たちが”悪人”を狩ることに躊躇しない”正義の原理主義者集団”となり、彼らを脅かす人々と警察を相手に闘う話。私刑を執行した主人公が別の殺人、失踪事件の捜査に強制的に駆り出され”正義の原理主義集団”と闘うという面白さ。法で裁けない悪人でも殺せば”殺人”。本庁の捜五の檜山課長のさばけ方がいい。警察にこんな人ばかりがいても困るけどいい味出してました。面白かった。2023/07/25

FUKUIKE

11
★★★☆☆ スピード感がある作品なのにそのスピードにうまくついていけなかった。メインの3人の登場人物の今後が気になりながら読了!2025/01/06

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