内容説明
『晴れ、時々くらげを呼ぶ』の鯨井あめ、
センス・オブ・ワンダー溢れる奇跡的長編小説!
「鯨井さんの小説を読むと、優しくなれる気がするんです」ーー宮田愛萌さん
『きらきらし』で作家デビューの宮田愛萌さんとの同い年対談を巻末特別収録!
自堕落な日々を過ごす大学生・敷石和也。
同窓会を抜け出た彼は、駅のホームから転落する女性を目撃。
直後に意識が遠のき、気づくと過去にタイムスリップしていた。
眼前には小学生時代の無鉄砲な自分がいて、自身は見知らぬ子どもの姿になっている。
この「奇跡」は何なのか。
気鋭による情感豊かな現代SF長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
なつくさ
42
初読みの作家さん。過去の自分と今の自分。そのギャップと周囲の変化。変わりたいのに変わる努力をしない。それでも、変わる何かを待ってる自分。大学生の和也の心境がどこか過去の自分と重なって痛々しい。同窓会の帰り道、駅のホームに落ちる女性を見てることしなかできなかった和也。気がつくと、別人として過去にタイムスリップしてしまう。地域の犬マイゴが非常にかわいらしくて、それだけで満点です。ー奇跡とは、命がいちばん輝くときに起こるものー物語の結末にどうしようもなく笑みが浮かぶ。満足気な顔が目に浮かぶから。2023/09/30
ぽてち
37
昨年、図書館で借りた『きらめきを落としても』がとてもよくて既刊2冊も購入して読んだ。文庫化に伴い加筆修正されたとのことで再読。とてもおもしろくて一気に読んだ。ダメダメな人生を送る主人公が経験する“赤の他人タイムスリップ”。22歳の自分が小学生に戻るが、それは過去にはいなかった“誰か”なのだ。そして過去に起きなかった事件の謎に学級委員長の凛と挑む。自分とは対照的にポジティブだと思っていた凛が実はとても悩んでいたり、現在に繋がる過去を否定することはできないことに気づく。つらい毎日を生きる勇気をもらえる作品だ。2023/06/12
よっち
33
自堕落で未来に希望を見出だせない日々を過ごす大学生・敷石和也。10年ぶりの同窓会を抜け出た彼は、駅のホームから転落する女性を目撃。直後に意識が遠のき、気づくと過去にタイムスリップする青春SF小説。気がつくと眼前に小学生時代の無鉄砲な自分タカナリがいて、自身は見知らぬ子どもの和也になっている。困惑を覚えながらも事情を知る凛子に助けられ、仲間たちと不審な事件の解決に挑む展開で、過去の自分に苛立ちながら不審人物の正体を追う中で、今の自分に本当に必要なものは何だったのかに気づいてゆく結末はなかなか良かったですね。2023/06/16
なみ
20
大学生の和也が、タイムスリップした先で小学生の頃の自分や友人たちと出会い、自信過剰だった過去や、現在の情けない自分自身と向き合っていく。 痛々しさと煌めきがしっかりと同居した、とても素敵な青春小説でした。 クライマックスの疾走感もすごく良かったです。過去の和也も現在の和也も、ちゃんとヒーローだったことが嬉しかった。 そしてマイゴがこの上なくキュートでした!2023/10/04
ソラ
11
とても面白かった。あまりタイムスリップものは好きではないのだが、何故タイムスリップしたのか、タイムスリップ先で起きている事件の真相などが気になって一気に読んでしまった。2023/07/01
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