岩波新書<br> 敵対的買収とアクティビスト

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岩波新書
敵対的買収とアクティビスト

  • 著者名:太田洋
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 岩波書店(2023/06発売)
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  • ISBN:9784004319733

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内容説明

いま,日本の株式市場には多数のアクティビスト(物言う株主)たちが押し寄せ,投資活動を活発化させている.多くの日本企業が買収を仕掛けられる脅威にさらされるなか,買収防衛策を編み出し,数々のアクティビストと対峙してきたビジネス弁護士が,彼らとの攻防をふり返りながら,その実像と対応策をわかりやすく解説する.

目次

プロローグ
第一章 敵対的買収とは
1 「敵対的」買収と「非友好的」買収
2 買収争奪戦 対抗的買収
3 敵対的買収の効用 敵対的買収を正当化する論理は何か
4 敵対的買収・アクティビストの問題 敵対的買収への「抵抗」はどのような場合に許されるのか
5 敵対的買収の手法
第二章 アクティビストとは
1 アクティビストとは その実像
2 主要なアクティビスト
3 アクティビストの戦術
第三章 敵対的買収の歴史 アクティビストの登場から隆盛まで
1 米国
2 欧州
3 日本
第四章 買収防衛策とはどのようなものか
1 どのような会社が敵対的買収やアクティビストの標的になりやすいのか
2 買収防衛策とは何か
3 買収防衛策の色々
4 (敵対的)買収を制限する法規制
第五章 各国は敵対的買収をどのように規制しようとしているか 法的規制と判例の動向
1 米国
2 欧州
3 日本
第六章 敵対的買収と株主アクティビズムの将来
1 株主資本主義とステークホルダー資本主義
2 ボード二・〇とボード三・〇
3 これからの敵対的買収と株主アクティビズムの姿
エピローグ
参考文献等
〔コラム〕
1 三角合併と敵対的買収
2 新聞社は敵対的買収の対象にならない?!
3 ウルフ・パックの語源と軍事用語
4 野蛮な来訪者
5 GAFAの「鉄壁の」買収防衛策?
6 TOBに応募する方法
7 フロランジュ法と二倍議決権制度
8 動物愛護を唱えるようになったアクティビスト

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

K.H.

9
苦手な分野だけど、これは事例豊富でわかりやすく、面白く読めた。日米だけでなくヨーロッパについても目配りが利いている。ただ一点、どの話もたいてい最終的に法律での解決になっていくわけだが、弁護士という著者の職業もあるのか、そこに至るまでの経営判断的なものは手薄。その点は割り切るほかないか。2024/04/02

おはぎ

8
現在進行形の問題に関しお勉強のために読む。本書にも出てくる日本を中心に活躍する某ファンドは今も変わらず利益最重視で突進しているように思えるが、世界的にはかつての多くのものを犠牲にして短期的利益を追求していた「アクティビスト」が他のステークホルダーや環境などを重視するようになるという変化の兆しがあることは間違いないだろう。ただし彼ら彼女らが突然慈善の心に目覚めたわけでもないとも思える。そこにどのような戦略があるのか、日々の情報の中で判断するきっかけとなりそうな本だった。今更だがこう言う仕事をやってみたい…2024/01/08

リョウ

7
敵対的買収が過去どのように行われてきて、その趨勢がどのように変わってきたのかということの整理に。上場会社の価値を株主だけのものと考えることには違和感を持っていたが、日本の会社法の制度は他国と比較して株主の権利が強い状態となっているということからすると、法制度というよりは肌感覚の問題なのかもしれない。2025/03/09

Yuichi Tomita

6
最前線で買収対応を行っている第一人者の弁護士による一般向けの著書。 コンパクトに現状、歴史、他国制度との比較がまとめられており、若手弁護士、司法修習生、この手の話に馴染みのない法務マンにも大いに参考になると思われる。 私もなるほどと思うことが多かった。私にはとても出来ないが、新しいスキームを考えたり、刻々と変わる状況に対応したりなど、ダイナミックな世界なのだろうということが感じ取れた。2023/10/25

gokuri

5
企業買収に関する知識の習得のために購入。 日本、米国、欧州の企業買収の歴史的事実とそれに伴う制度変遷を比較的わかりやすく解説(若干の株式会社の仕組みを知っていればなんとかついていける)。 日米比較をすると、なんとなく日本の裁判所の判断は、買収される会社側の事情を考慮するような傾向にあるのでは。 日本では、株主総会に重きがおかれているようにも感じるし、アクティビストはそれを利用して、利益分配を求めたり、転売利益を得ているので、制度による制約をいかにかけるかが、難しいのかもしれない。2023/09/30

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