内容説明
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現在,多くのフィールドワークの入門書が出版され続けているが,フィールドでの人間関係や調査者としての苦悩,フィールドワーク上のトラブル等を具体的に示しながらその解決を示唆する入門書はかつてない。著者自身の体験をふまえ,表層的な問題提示ではなく,フィールドワーカーとしてのスタンスを考察していく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
北風
13
(註:「フン!ヘンスィン!ヴァイスリャー!」の人とは全く無関係です。念のため) フィールドワークと言えば僕の中では、ナンシー関の「信仰の現場」程度の認識だったんですが、その多様性に驚きです。人間関係に深く切り込み、短いながらもあっさり読むことができました。文化人類学の本なんて、ほとんど読んだことがなかったですが、やはり食わず嫌いはいけませんね…。 オススメ度:★★★★☆2014/05/27
セイタ
2
再読!著者のフィールドワークでの事例が述べられている本。2時間強で読了。知り合いの学生にインタビュー調査という名の質的調査を行おうと思い、読んだ。今回もいろいろとためになった。例えば、「インスト」をしっかりと行うことの重要性を学んだ。調査票の順番通りにしない非「調査票主義」というスタイルもある。また、どのような「呼称」を用いるのかについても細心の注意を払う必要がある。また調査を進めていくうちに「呼称」と眼前の人々との間に、違和感を抱くことは不思議なことではない。2023/09/15
セイタ
1
著者が自らの経験をもとに、フィールドワークを行う上での注意点を述べてた本!ジャーゴンや難解な表現が多かったので、「偉い」学者が書いた上から目線の本かと思ったが、読み進めるうちに、そうではない事がわかった。著者の体験談が赤裸々に述べられている。その体験談から抽象化された教訓は非常にためになる。「フィールドワーカー」として生きていくことと「えらい教授」として生きていくことは両立することは難しいのであろう。2017/09/01
Yukako Uehara
0
誕生日プレゼントで頂いた本。 自分の「経験」を活かしつつも、遭遇した事のない物語りを目の当たりにしたら素直に「受け入れる」努力をしていきたい。 それが語り手の「ことばや文化」を奪わない事だと思った。2014/12/16
しゅん大
0
やや速読で読了。 フィールドワークの中での相互作用、在日韓国人の女性、農村部の高齢者との記述を頭の中で映像にしながら読むと、フィールドワークの中でしか生まれない感情を追体験できる。 基本的な社会調査の理論を最低限必要な分だけ含みつつ、「調査者と恋愛」「調査者の時間限界」などエッジのかかった鋭い記述をいれるなかで、フィールドワークの中での長所である対人関係については「レヴィンジャーとスヌークの対人関係モデル」の単純なモデルを用いて記述され、わかりやすく表現され全体のバランスが取れている。 一言でいうと「お2013/04/27