エレメンタル 批評文集

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エレメンタル 批評文集

  • 著者名:管啓次郎
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • 左右社(2023/06発売)
  • ポイント 25pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784865283723

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内容説明

おれは何者でもない、そんな否定から出発し、
広大なる風景をかたちづくった詩人フェルナンド・ペソア、
英語というパトリアを持ちながら異郷に迷い、
イタリア語、フランス語、スペイン語に挑んだヘミングウェイ、
師匠ジョイスに劣らぬ語学のひとであり、
知られざるメキシコ詩の翻訳者だったサミュエル・ベケット、
現代のシステムのはずれへと歩みつづける稀有なる旅人、写真家津田直、
書くことと読むことにおいて、無数の線をつなぎ、
解きほぐしてゆくレベッカ・ソルニット。

海と島影、山々とマングローブが織りなす小さな海域が響かせる世界文学をいち早く論じ、
文学と翻訳の可能性と自由とを描いてきた詩人・比較文学者・翻訳家、管啓次郎の批評文集成!

「世界の広大さと深みを再発見する仕事は、手つかずでぼくらに残されている。」

目次

はじめに

物語が祖だった
夢の鏡
存在と風
トロピカル・ゴシップ
否定の騎士

鳥のように獣のように
鳥でもなく獣でもなく
翻訳人、新しいヨナたち
翻訳のドゥエンデ
破片と図柄
スペインのように見えた、でもそこは

フェルナンド・ペソアと連れだって
オムニフォン
花、野、世Flower Wilderness World
映像的ウォークアバウト
サンゴ礁の勇気を弾ませる「哲学」
語学者ベケット
トゥピへの転身

十和田奥入瀬ノート
写真的シャーマニズムについて
エレメンタル

解説──幻視の歩行によせて 川瀬慈

あとがき