- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
日本の政治は衆議院で動くのではなく、参議院で動く――。一般的に「参議院は衆議院より格下」とみられている。事実、日本の最高権力者である総理大臣は衆議院議員がなる。だが、本書を読めば、「参議院を制する者は日本の政治を制する」「参議院を笑う者は参議院に泣く」ことが示される。なぜ、参議院が重要なのか。誕生の背景から歴代政権のスタンス、そして現代日本政治まで、憲法学、政治学、歴史学の視点で検証した一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
乱読家 護る会支持!
6
⚫︎参議院は、GHQと国務大臣の「売り言葉に買い言葉」で成立した。なので、当時、参議院の運用をどうしていいか分からず、吉田茂総理も苦労した。 ⚫︎歴代自民党総裁は、参議院議長に政権運営を依存した。 ⚫︎闇将軍、田中角栄と竹下登は二人とも参議院を掌握していた。 ⚫︎平成二年以降は、参議院選挙の敗北が内閣総辞職に直結する時代に。 ⚫︎安倍内閣が長期政権になったのは、日銀人事に勝ち、参議院で勝ち続けたから。 僕は、政治には興味はありますが、政局には関心なく、ふーんって感じでパラパラ読みでした。2023/10/07
hiyu
5
参議院に対する見方というか、参議院の意義をどのようにみえるかで政治のみならず国民生活に大きな影響を与えうるのかと改めて感じられた。それにしてもすごい世界だ。2024/10/04
すのさん
4
参議院の最大の武器は所属議員の数であるという点がよく理解できる。解散がなく任期が安定しているため、派閥政治では参議院の権力者を味方につけることが重要視され、松野鶴平や重宗雄三、青木幹雄らが代表例として挙げられる。また、ねじれ国会では参議院が多数を握ることで、日銀総裁人事の拒否などを通じて、政府の政策決定を大きく左右する力を持っていた。参議院の実力者たちがこの「数の力」を背景に権力を握っていったことが描かれている。参議院は単なる「再考の府」ではなく、数の力によって政局を動かす場であると実感できた。2025/02/15
pharmacyglass
3
今度の参議院選挙に向けて再読。参議院不要論は当初からありその意義は一般にほぼ理解されていないわけだが、この参議院と言う制度を活かした物が重々に権力を握ってきたと言うことが良く分かる。惜しむらくはそれで得た権力を国益のために使ってほしいと思うが、そういう人ほどこの参議院があることの意味を理解してほしいと思う。本としてはこれ程参議院についてきちんと纏めてある本はないと思う。2025/06/10
Reading
3
参議院の歴史について紹介した後は参議院が政局に与える影響について戦後から令和の現在までを紹介されているのが特徴です。 参議院を制する者は日本の政治を制するという主張がされていて歴代首相は衆議院の動向だけでなく、参議院の動向も気にしていました。 戦後の昭和から令和の現在までの政局について報道されていないディテールの部分まで解説されていて、政局について学ぶには良い書籍なのかなと感じました。 2024/04/06
-
- 電子書籍
- リアルRPG教室 ~クリア者0人~【タ…
-
- 電子書籍
- わたしたちは旅をする プチキス(12)