内容説明
末満健一氏による舞台化で話題! 真実と嘘、愛と像、自由と孤独、罪と罰、善と悪、滅亡と繁栄……人間の究極の葛藤を描いた、壮大にして濃密な人間ドラマ。罪を犯さずして、大人になどなれるだろうか――。
1~9地区まで区分けされた階級社会に生きる16歳のダーウィン・ヤングは、最上位の1区に育ち、トップ校に通う。ダーウィンは官僚の父・ニースに連れられ、ジェイの追悼式に毎年参列している。父の親友であったジェイは、30年前に16 歳で死亡。9地区の人間が起こした強盗被害に遭ったとされているが、犯人は不明のまま。唯一、犯人探しに執念を燃やすのはジェイの姪・ルミだ。ダーウィンは恋心を寄せるルミから、ジェイのアルバムから不自然に消えている写真があり、それが事件の鍵を握ると打ち明けられる。ダーウィンはルミと一緒に謎を解く旅に出るが、そこで明かされたのは、ひた隠しにされていた世界の光景と自身のルーツだった…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
51
『岸部露伴 ルーブルへ行く』や『まほり』のように自分が生きている事は先祖が運良く、生き延びる事で掴んだものではない事を悟り、慄然とさせられた思いを呼び起こされる。読了後、カバー袖の「混ざり合う三人の運命」の言葉にそれぞれの人物が万華鏡のように当て嵌まった。そしてダーウィンや父が苦しむのに対し、元凶は自身の罪に罪悪感を持っていない差に呆然。個人的にルミの父親でジェイの弟であったジョーイ氏が好きだ。身の丈に合った幸せを尊ぶ姿と大切な人を最後まで守り、禍根を防ぐ為には真実を秘める毅然さに敬意を抱かざるを得ない。2023/09/04
おれんじぺこ♪(16年生)
15
舞台がとても好みの作品(韓国ミュージカルは好みなのかもしれない・・・)だったので借りてみたけれど、まずその厚みにおののいた(笑)そして、ぶつぶつと短文でつながる文章が(←私のイメージ)ちょっと苦手で。。。返却期限となり途中下車しました。すみません・・もっと心に余裕ができたらまた借りてみようかな2023/08/31
みりょん
1
とにかく翻訳が素晴らしい。 シリアスでありながらも軽やかさがあって、とても読みやすい。 とっても分厚い本だけど、翻訳のおかげで読み終えることができました。2023/09/21
kuragemaru
1
舞台が印象的だったので、原作本を。二段組600ページ超を上手く纏め上げたなあ。原作は複数者の視点が切り替わっていくので、あの人は真実を知っていたのか! など気づきがあった。実は舞台で、ちょっと嫌な感じを受ける登場人物がいて、舞台だけ観ると何もしていないのに、原作を読むと(やはり、こういう奴だったか……)と納得した。脚本家は原作のエッセンスを制約の多い舞台に織り込み、役者も自身の演じる役を理解しているのだろう。舞台の補完としては良かったが、原作本単体としては設定を生かし切れていないもどかしさがあった。2023/06/25
アキコ
1
舞台を見に行っているので原作を読みましたが、ダーウィンの変化が衝撃的でした。。2023/06/21