戯場國の怪人

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戯場國の怪人

  • 著者名:乾緑郎【著】
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 新潮社(2023/07発売)
  • ポイント 22pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103361930

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内容説明

桟敷席を予約し続ける謎の人物の噂が立つ江戸市村座。女形瀬川菊之丞、戯作者平賀源内、二代目市川團十郎、講談師深井志道軒、広島藩士稲生武太夫、大奥御年寄江島、さる公卿とその妹らを巻き込み、芝居小屋の地下で蠢く時を超えた怨讐、恋着、役者の業火等々、虚実のあわいを壮大に描き切る伝奇エンタメの極地!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

122
劇作家出身の著者らしく『オペラ座の怪人』を江戸時代を舞台に翻案して、現実の事件も加えつつ怪奇幻想風味で濃厚に味付けした。ガルニエ宮と山村座の構造や奈落、謎の怪人エリックと小野篁の不幸な過去、クリスティーヌと菊之丞の立場などは明らかに重なっており、そこで俳優や劇場関係者が巻き込まれる奇怪な事件が展開する。芝居の毒にあたった彼らは、異世界の戯場國に堕ちようと容易に抜けられない。しかし好奇心で首を突っ込んだ平賀源内と稲生武太夫が、知ったことかと暴れまくり現世へ戻る道を見つけるまでを痛快なエンタメに仕立てている。2023/09/13

リッツ

20
色んな有名人がこれでもかと出てきて絡み膨らみどうなることやらと。役者も貴人も狂講師も業の深さ半端ないなかで、お廉ちゃんと仙吉の可愛らしい恋にほっと心が和んだ。2024/04/14

toshi

11
「思い出は満たされないまま」のような作品を期待したけれどまったく違う内容。 朱川湊人かと思ったら宮部みゆきだった・・って感じ。 ただでさえ複雑な内容なのに、向こうの世界とこちらの世界、芝居と現実を行ったり来たりで混乱しまくり。 苦労して理解してもイマイチの展開。2023/09/30

あねさ~act3 『秋の夜長にガッツリ読めれば良いなぁ』

10
【日本の夏は、やっぱり怪談】〈其の一・和編〉 時代物で幻想怪奇譚と言うので面白そうと思い借りてみた。………。う~ん。内容は好みなんだけどなぁ。夢枕獏様みたいな感じで………。しかしなぁ………文体が妙にリアルで生々しくて好きになれなかった………😅平賀源内もちょっと思った人物と雰囲気違ったし………✴️2024/07/02

スイ

8
江戸版オペラ座の怪人、くらいのつもりで読み始めたのだけど、この世もあの世も愛も憎も美も醜もまぜこぜにした大芝居、途中で何度も「何を読んでいるんだろう…??」と思ったけれど、不思議と惹きつけられて読み切った。 この独特な読み心地は今作だけなのか、著者の他の作品にも共通しているものなのか、確かめに他の作品も読みたくなった。2023/09/28

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