内容説明
「心が治るとは、どういうことか。」心理療法(サイコセラピー)の全史を追跡しながら、そこに共通する人間性と治癒の本質を「自由と承認の葛藤」の中に見る。古代の呪術的治療から、精神分析、認知行動療法、ナラティヴ・セラピー、オープンダイアローグなど最前線の心理療法までを俯瞰し、背景にある哲学・思想との関連から鮮やかに描き出す〈心の治療が持つ意味を再考する心理療法史〉。[図版多数]
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
2
精神療法、とくにフロイトから端を発する「無意識への気づき」を味わいつつ、その後の精神療法の歴史を辿りながら、現象学の仕方で本質吟味、んで「自由と承認をめぐるもの」と看取す。そのフレーズじたいはありきたりなんだけど、そのありきたりさをしっかり納得していこうという気概というか心地に富んだ本。なお話題は未開社会にも及んでいて、レヴィ=ストロースの「象徴効果」を取り上げて呪術による治癒にも考察は及んでいるのも良き。そこにあっても承認のテーマを聴きとるわけだが。フロイトの無意識概念を2種に分類するのも楽しかった。2025/03/05
nranjen
2
非常にわかりやすかった。オススメる。2023/09/26
ハナさん*
1
2023年5月10日第1版第1刷。県図より。心理療法の理論の歴史ではなく、それらを包含したトータルな精神史であるところがミソ(それは当初から意識されたものではなく、いったん原稿を書き上げてから、編集者に指摘されて再認識したのだというが)。何百(!)もある心理療法理論を3つに大別し、新たな流れを加えた4大潮流として、それぞれの根幹となる思想を探り、各療法の特長と問題点を考察する前半は、『心理療法という謎』と記述が重複している。だが、四大潮流を歴史的な流れの中で論じた結果、その立ち位置がより明確になっている。2024/03/27
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