リップマン 公共哲学

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リップマン 公共哲学

  • 著者名:ウォルター・リップマン/小林正弥
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  • 勁草書房(2023/06発売)
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  • ISBN:9784326154852

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内容説明

アメリカで活躍したジャーナリスト・著述家のウォルター・リップマン(1889-1974)による警世の書。第二次世界大戦前後、西洋文明と自由民主主義が陥った惨禍から省察を重ね、その再生への鍵を公共哲学に託し、聖書や自然法の言語を駆使して生き生きと甦らせようとした。現下の危機においてこそ、読み直すべき古典的名著。

目次

リップマン『公共哲学』
トランザクション社版への序文[ポール・ローゼン]

第I部 西洋の凋落

第1章 曖昧な革命
 1 なぜこの書を執筆するのか
 2 一九一七年──革命の年
 3 民主主義諸国の内部革命
 4 政府の麻痺

第2章 民主主義国家の病弊
 1 戦時と平時における世論
 2 過ちの強要
 3 過ちのパターン
 4 民主的政治家

第3章 権力の錯乱
 1 統治者と被治者
 2 人々と投票者
 3 新たに選挙権を得た投票者

第4章 公共的利益
 1 公共的利益とは何か
 2 現実の等式

第5章 二つの機能
 1 選挙による執行部〔行政〕
 2 執行部の保護
 3 投票者と執行部
 4 弱体化した執行部

第6章 全体主義的反革命
 1 いくつかの教訓
 2 一つの予想

第7章 自由民主主義の敵対者
 1 自由主義とジャコバン主義
 2 革命というパラダイム
 3 民主的教育
 4 ジャコバン主義からレーニン主義へ
 5 分を超えること

第II部 公共哲学

第8章 公共哲学の失墜
 1 理念の効力について
 2 大いなる真空
 3 公共哲学の放置
 4 理性的秩序の普遍的な法
 5 現代における断絶

第9章 公共哲学の刷新
 1 信ずる能力
 2 例として──所有理論
 3 例として──言論の自由
 4 異議の限界
 5 歴史の鏡
 6 人間の第二の本性

第10章 二つの領域
 1 領域の混同
 2 この世における善
 3 法と預言者
 4 霊の領域
 5 力の均衡
 6 均衡の力学

第11章 文明的品性の擁護
 1 テーゼの再説
 2 公共哲学の伝達
 3 具体化された立憲主義
 4 適応の言語
 5 適応の限界
 6 神の死
 7 天 命

原 注
訳 注
解説 文明的・政治的危機の時代に甦る公共哲学の原点[小林正弥]
あとがき[小林正弥]

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

昌也

1
再読:解説から。p195「公共哲学の原点としてはハンナ・アーエントやユルゲン・ハーバーマスが挙げられることが多いが、概念そのものは本書に始まる。」 p219「訳者の一人・宮崎文彦氏が本書の再訳を提案したのは、二〇一一年である。マイケル・サンデル『民主主義の不満(上・下)』(千葉大学人文社会科学公共哲学センター訳)の翻訳が刊行された後だった。p200「今は、「民主主義の危機」と「感染症による文明的危機」と「独裁による侵略戦争」という三つの危機が重なっている。・・・「文明的品位の哲学」こそが」大事。2023/08/03

むっち

0
原著は1955年発行だが、本書は2023年2月第一刷の日本語新訳  リップマンの思索は第二次対戦前から冷戦時代までの時代背景の下でファシ ズムと人民主義(ソビエト社会主義もアメリカ的大衆民主主義も含む) フランス革命期のジャコバン主義ともいえる直接民主主義にも距離をおいた普遍的価値を根本にすえる自然法的公共哲学を説く姿勢に共感を覚える。  いわゆる人民民主主義が、地に落ちているため、多数決によって議会を独占したら何でもありという維新政治のような意識が拡大している。 2023/05/20

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