内容説明
茶道に関する点前や茶道具名品の芸術性また茶と禅との精神論に関する著作は多く存在するが、本書では、これまでほとんど手付かずの茶道具の素材について、筆者が専門とする材料科学の知識を用いて解説・紹介する。
目次
第1章 茶室における茶道具の世界を愛でる
1-1 茶室への誘い
1-2 茶道具の四季
1-3 茶道具の名品
1-4 歴史的日中貿易と唐物茶道具
1-5 江戸時代以降の和物茶道具
第2章 茶道具素材を科学する
2-1 物質の成り立ち
(トピックス:炭、陰陽五行説)
2-2 材料の分類と性質
(トピックス:名水)
2-3 セラッミクス材料
(トピックス:海のシルクロード、カオリン)
2-4 金属材料
(トピックス:黄金の台子、たたら製鉄、刀と釜)
2-5 高分子材料
(トピックス:竹、緑茶、絹とナイロン、有機ガラス)
2-6 複合材料
(トピックス:土壁、繊維強化プラスチック)
2-7 材料の強さ
(トピックス:応力―歪曲線
2-8 材料の接合
(トピックス:いがらくり法、ほぞ継ぎ、生体接着分子、漆)