中公新書<br> 戦後日本政治史 占領期から「ネオ55年体制」まで

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中公新書
戦後日本政治史 占領期から「ネオ55年体制」まで

  • 著者名:境家史郎【著】
  • 価格 ¥1,056(本体¥960)
  • 中央公論新社(2023/05発売)
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  • ISBN:9784121027528

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内容説明

日本国憲法の枠組みの中にある戦後日本政治。自民党と社会党のイデオロギー対立は1960年の安保改定問題で頂点を迎える。以降、自民党は経済成長に専心し、一党支配を盤石にした。80年代末以降は「改革」が争点となるも、民主党政権を経て、第二次安倍政権以降は再び巨大与党と中小野党が防衛問題を主な争点として対峙している。本書は憲法をめぐる対立に着目して戦後政治をたどり、日本政治の現在地を見極める。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふみあき

48
戦後政治史の全体像を、新書という媒体に相応しい平易な叙述で描き出した良書。いわゆる「55年体制」(つまり「保守政党が優位」で「与野党第一党がイデオロギー的に分極」している状態)は、与野党が改革の御旗を奪い合った一時期を除き、現代まで絶えず続いており、その淵源には憲法9条がある。皮肉にも9条の存在によって「野党の結集が妨げられたことで、自民党は漁夫の利を得、政権の座にあり続けてきた」。共産党は従来「中立自衛論」という立場で、「非武装中立論」を打ち出すのは比較的最近の94年からだというのは、今回初めて知った。2023/06/03

ドラマチックガス

15
簡潔で読みやすく、わかりやすい。あとがきにもあるように物足りなさは感じるが、それはまた別で補うべきものということで。入門編という新書の役割は十二分に果たしてくれた。生まれる前の歴史も面白いけれど、子どもの頃にニュースで漠然と見ていた政治家たちが有機的に結びついていくさまがよい。子どもの頃に戻ってニュースをじっくりみて、なるほどなとほくそ笑みたい。政治に対する一番の不思議、「なぜ安倍政権はあんなにめちゃくちゃなのに支持され続けたか」は、わかったような、わからないような。次の選挙後、境家さんの解説を読みたい。2023/06/27

ゆうすけ

12
素晴らしい通史でした。書けそうで書けない稀有な本。中公新書で政治学系を読むのは久しぶりでしたが、格別の読書でした。紙で読んで大正解、付箋を貼りまくった。当然、自民党のことが中心だけど野党や労組、社会情勢についても言及されている。各省の最後に書かれる要約が本当に素晴らしい。なるほどそういう見方ができるのかと目から鱗の内容もありました。なんで野党が勝てないのか、自滅の部分もあるのですが、憲法9条の呪縛はものすごいですね。「二重の基準線」という概念がなるほどと思いました。2023/09/11

二人娘の父

11
力作。詳しくはいずれ…ということで感想。同じ中公新書の中北氏「自民党」との併読で理解はさらに深化する。間違いない。本書最大の特徴は、戦後政治がある意味「不毛」な憲法イデオロギーによって分断され、無力化されてきたことへの言及。「9条が自民党を延命した」(これは私の理解)の指摘は衝撃的だ。毎日を必死に生きる庶民(その多くは無党派層)にとって、憲法9条を遠因に離合集散を繰り返す「政治」などに、興味がわくはずもない…2023/12/23

はるわか

11
日本国憲法の枠組みの中にある戦後日本政治。自民党と社会党のイデオロギー対立は1960年代に安保改定で頂点を迎える。以後自民党は経済成長に専心し一党支配を盤石に。80年代以降は「改革」が争点となるも、民主党政権を経て、第二次安倍政権以降は再び巨大与党と中小野党が防衛問題を主な争点として対峙。[1945~60]農地改革:土地所有が強制的に平等化されたことで農村の階級対立は不可逆的な形で抑えられた(残った旧地主層の不満)。この「革命」は農村での左翼政党の浸透を抑えのちの保守政党による一党優位体制確立に大きく寄与2023/11/06

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