内容説明
誰からも哀れに思われている私が、危険な伯爵に恋をするのは高望みなの?
大事な社交界デビューを前にして、ハティは恐ろしくてたまらなかった。事故で脚に大怪我をした私は、一生不格好にしか歩けない。世間からは、花嫁としての価値が下がった女、と同情されている。ところが、ボーフォート伯爵ジャスパーだけは違った。ハティの兄の親友は世間では手のつけられない放蕩者として有名だが、とても男らしくて優しく、彼女は幼いころからずっと憧れていた。おどおどと赤面してばかりで、ろくに口をきいたことはなくても。そのジャスパーが私に、ワルツを踊ってほしいと言ってくれた。しかし当日、伯爵が現れることはなく、ハティはみじめな壁の花として踊る男女を見つめるしかなかった……。
■社交界デビューが悲惨な結果に終わったヒロインは、その後とんでもないことを知ります。なんと、ヒーローには愛人との間に子供がいるというのです。母親を亡くした女の子の父親になると決めた彼を、ヒロインはかいがいしく手伝います。恋心は胸に秘めたまま。
感想・レビュー
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さとちゃん
6
原題は"How to Woo a Wallflower" ヒーローがヒロインと接触するための方策として立ち上げた「壁の花クラブ」がよい。実際にあったら楽しいだろうな、そのなかでお互いの本質に触れて成立するカップルがあれば良いな、と思わせるクラブです。2023/06/05
aiko
5
引き取った少女を戸惑いながら育てる伯爵のジャスパーをぐいぐい引っ張りながら、お互いの抱える悩みを共に乗り越え進もうとする公爵令嬢ハティ。足に障害を抱えつつも、社交界からの逆風にも抗うあらすじより遥かに前向きで強いヒロインでした。 肝心な所をビシッと締めるヒロイン母も素敵。2023/10/25




