ブルーバックス<br> 時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙

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ブルーバックス
時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙

  • ISBN:9784065320075

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内容説明

世界的ベストセラー『エレガントな宇宙』著者の最新作

なぜ物質が生まれ、生命が誕生し、私たちが存在するのか?
進化する宇宙は私たちをどこへ連れてゆくのか?
ビッグバンから時空の終焉までを壮大なスケールで描き出す!

素粒子から星や銀河まで、生命誕生から意識の謎まで、さまざまな秩序と構造をもたらす物理的な原理を見ていきながら、宇宙の年表に沿って読者を時空の旅へといざなう。人の寿命は限られているが、宇宙における生命と心という現象もまた、限られた時間しか存在しない。そしてはるか先には、物質すら存在できないときが訪れる。この進化する宇宙の中で、ほんの束の間、まったく絶妙な瞬間に存在する私たち人間を基点に、時間の始まりであるビッグバンから、時間の終わりであるこの宇宙の終焉までを、現代物理学の知見をもとに、「存在とは何か」という根源的な問いから描き出す。第一級のポピュラーサイエンス!

〈著者紹介〉
ブライアン・グリーン Brian Greene
理論物理学者。ハーバード大学を卒業後、オックスフォード大学で博士号取得。現在はコロンビア大学物理学・数学教授。超弦理論や宇宙論の分野で数々の業績をあげ研究者として第一線で活躍するかたわら、科学の普及のための活動にも力を注ぐ。超弦理論を解説した一般向けの著作である『エレガントな宇宙』は各国で翻訳され、全世界で累計100万部を超えるベストセラーとなった。続く『宇宙を織りなすもの』『隠れていた宇宙』も全米ベストセラーとなる。

〈訳者紹介〉
青木 薫(あおき・かおる)
1956年山形県生まれ。京都大学理学部卒業、同大学大学院修了。理学博士。2007年度日本数学会出版賞受賞。訳書にサイモン・シン『フェルマーの最終定理』(新潮社)、 ブライアン・グリーン『宇宙を織りなすもの』(草思社)、スティーヴン・ホーキング『ビッグ・クエスチョン』(NHK出版)、ジェームス・D・ワトソン他『DNA』(講談社)など。著書に『宇宙はなぜこのような宇宙なのか』(講談社現代新書)がある。

〈目次〉
第1章 永遠の魅惑 始まり、終わり、そしてその先にあるもの
第2章 時間を語る言葉 過去、未来、そして変化
第3章 宇宙の始まりとエントロピー 宇宙創造から構造形成へ
第4章 情報と生命力 構造から生命へ
第5章 粒子と意識 生命から心へ
第6章 言語と物語 心から想像力へ
第7章 脳と信念 想像力から聖なるものへ
第8章 本能と創造性 聖なるものから崇高なるものへ
第9章 生命と心の終焉 宇宙の時間スケール
第10章 時間の黄昏 量子、確率、永遠
第11章 存在の尊さ 心、物質、意味

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たま

57
読書会のため再読。細かいことは綺麗サッパリ忘れていて新鮮だった。前回と同じくメモを取りつつ丁寧に読んだが、今回は少しは記憶に定着してくれるかな。いちばん面白かったのはやはり第五章「粒子と意識 生命から心へ」3人称の粒子と1人称の意識、この境界を突破する説得力ある理論の出現に期待しよう。それはさておき、宇宙の始まりから終わりまで、生命の誕生と進化そして人間の文化を含むグリーンの構想と叙述も見事だが、青木薫さんの翻訳が実に素晴らしい。ブルーバックス版が出たので、単行本と両方に登録します。2023/08/22

特盛

34
評価4/5。著者はコロンビア大の宇宙物理学者。ひも理論などを研究する。わかりやすい科学啓蒙、歴史、生物、哲学と幅広い博識ぶりはカルロ・ロヴェリと似た教養深さを感じる。本書のキモは時間・エントロピー・進化論についての宇宙論的考察だ。我々は死ぬ、のみならずはるか遠い時間(10^100年のスケール)で宇宙は熱的死を迎えブラックホールすら蒸発した冷え切った暗黒の空間を迎える。時間のスケールは人の感覚に依拠するとすると、長いも短いも実はない。我々は儚い、だがゆえに素晴らしく価値と感謝の拠り所になる。2025/01/17

ばんだねいっぺい

31
いやぁ、面白かった。宇宙とは何かは、避けてきたテーマだったけども、 やっぱり勉強しようと思わされる一冊だった。エントロピック・ツーステップ。排熱のくだりが個人的にはふむふむとなった。2023/06/01

加納恭史

22
ようやく良書に巡り会った。運が良いのか縁かな。予感てしてはそんな感じだが、確証を得るまでの読解にかなりかかるかも知れない。著者の書物はまだ二冊しか読んでいないしなあ。その一冊は「宇宙を織りなすもの(下)」。正しく理解できたかの検証の旅である。今回のメインテーマは宗教や芸術の進化的役割である。それは第七章と第八章である。同時に彼の量子力学の再検討である。まだチラチラ程度であるが、宗教と芸術について、単なるスピリチュアル本でも、トンデモ本でもない。既に著者の直感と検証、熟考は信頼に値するとの確認はしている。2024/06/06

loanmeadime

19
キッテルの熱物理学を一回も開くことなく売り飛ばした我が身にはエントロピーが主題の出だしは、検察官の求刑を聞く被告の気分でしたが、ビッグバンのような名前しか知らない事項や斥力的重力のような、えーっ何それという概念が出てくると肩の荷を下ろして読むことができました。んが、内容はとてもハードで、解ることだけ解る、という態度で臨んだら、時間の終りと呼ばれる宇宙のステージに彷徨う薄い粒子程度の理解になりました。最終章で、弥勒菩薩出現の56憶年さえ一瞬という時間スケールの中、意識の問題を重く記述した理由が述べられます。2024/01/06

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