内容説明
神奈川県警みなとみらい署。刑事第一課暴力犯対策係係長・諸橋は〈ハマの用心棒〉と呼ばれ、暴力団から一目も二目も置かれる存在。ある日、県警本部二課長・永田から地元の暴力団、伊知田組の動向について問い合わせを受けた。大量の商品を注文して姿をくらます「取り込み詐欺」が行われているようだが確証がないという。物的証拠を押さえるため、県警本部と合同で張り込みを開始することになった諸橋は、相棒の〈ジョー〉こと城島と深夜、捜査車両に乗り込み、伊知田の会社が所有する倉庫に向かった……。好評警察小説シリーズ第七弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
227
水産加工品の詐取事件が、中国マフィアに繋がっていく、ハマの用心棒シリーズ。物流と黒社会の集積地、横浜の影が描かれます。暴対係諸橋係長への皆からの信頼感に清々しさを感じつつ、サクサク読了します。カクして、横浜中華街であんかけチャーハンを食べたくなります。2023/08/26
starbro
185
今野 敏は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。「横浜みなとみらい署暴対係』シリーズも読み続けて第七弾となりました。安定の面白さではありますが、盛り上がりに欠けた感じがしました。 https://www.tokuma.jp/book/b626458.html2023/06/23
いつでも母さん
151
沢山ある今野作家のシリーズ物の中でも、このみなとみらい署・ハマの用心棒シリーズも大好き。しかも長編だ。ん～ん、やっぱり面白い。好きなキャラの神野組長もお元気そうで嬉しい限りだ。県警本部捜査二課や本部の暴対課、外事二課に捜一の課長や忘れちゃいけない笹本監察官と・・関わる人間が多くて濃い（笑）詐欺事件から始まり内通疑惑の刑事が殺されて、中国公安部に中国マフィア登場できな臭い本作。諸橋・城島コンビでもっともっと読みたいシリーズ第7弾だった。2023/06/08
KAZOO
142
今野さんの「ハマの用心棒シリーズ」の最新作です。黒川さんの「疫病神」シリーズはヤクザが主人公のようですが今野さんのこのシリーズは警察側からみた話が中心です。今回はヤクザの資金源がかなり厳しくなっているところへ、取り込み詐欺が起きてその内偵中に警察官が殺されたりします。さらにチャイニーズマフィアや中国公安が出てきたりして話が大きくなります。最後はきっちり終わらせてくれます。2024/07/07
おしゃべりメガネ
113
通称『ハマの用心棒』こと「諸橋」係長が活躍するシリーズ。作品を重ねるごとにスケールアップしてきてますが、今回は中国マフィアと中国公安を巻き込んでの事件。チーム諸橋の面々は変わらずで、陽気でラテン系な「城島」のサポートはさすがで、ある意味「諸橋」より印象強く感じます。事件の舞台は神奈川に移り、神奈川というコトでまさかまさかのあの人が登場するとは。『隠蔽捜査』シリーズとうまくリンクさせた本作は今までとは違った魅力を発揮してくれています。ベタながら正義を貫く男たちの熱き戦い、そして友情に胸が熱くなりました。2023/06/17
