内容説明
43歳の時に若年性認知症の診断を受け,いったん家に閉じこもったが,認知症当事者や支援者に出会い,変わっていく.障害のある息子の子育て経験からも培った「ひとりでは抱え込まない」を大切に,当事者・家族の相談,学校での講演など全国各地で活躍中.「いまの自分が一番好き」という著者の言葉に耳を傾けてみませんか.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
目次
この本の内容
序章 こんにちは,さとうみきで
●内田ドクターから 1 認知症とは
1章 診断を受けました
●認知症についての情報と相談
●内田ドクターから 2 認知症の症状
2章 ひとりでは抱えこまない
●おすすめの映画/子どものための相談窓口
●内田ドクターから 3 脳疲労
3章 いまの日々
●おすすめの本1
●内田ドクターから 4「医学モデル」と「社会モデル」
おわりに
●おすすめの本2
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のんたろう
3
岩波書店の中学生向けシリーズ「ジュニスタ」の1冊。43歳で若年性アルツハイマー型認知症の診断を受けた著者からのメッセージ。認知症診断後の体験と、発達障害のある息子さんの育児体験を通して得たそのメッセージで印象的なのは「気にかけて」欲しいが「特別扱い」はしないで欲しい、そしてあなたも、なにか困ったことがあるときには、一人で抱え込まずに、まわりの人に頼って欲しい、ということ。一人で抱え込まない、これは子どもにも大人にも本当に大事だと思う。コラムとして随所にはさまれる認知症専門医の解説もとてもわかりやすかった。2023/05/11
huyukawa
2
認知症というものに対するイメージは昔からあまり変わっていないように思える。 ところが、認知症に関わるひとたちの生活や考え方はかつてのものとは全く異なる。 若い人からイメージを変えていくことを狙っている本なのかもしれない。2022/12/21
ぺろ
1
最後の一言「認知症と共に、いまを生き続けます」がとても心に残った。誰しも同じなのだと。みんなそれぞれの何かと共に頑張って今を生きているんだと。2024/09/29
okatake
1
43歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された著者。彼女には発達障害の息子がいます。 自分のこと、息子のこと、そして夫の負担。診断を受けたときの著者の気持ちを思うと。。。 そして、彼女は引きこもりましたが、その後、いくつかの出会いを経て、いま彼女はこのような本を出版することになりました。そこには、彼女自身の努力だけではなく周りの多くの人の支えがありました。 今後、ますます増えると予測されている認知症の方を支えるのは、今の10代も担っていきます。 当事者による認知症への啓蒙活動。とても重要なことです。2023/02/06
必殺!パート仕事人
0
43歳で若年性認知症と診断されたそうで、思った以上に若年で発症することもあるんだなと思いました。ヘルプマーク普及前に自分でつけていたとのこと。他者の善意を信じたい、けど相手を障害者と知った上でのいろいろな事件の事を聞くと、がっかりしてため息が出ます。2023/02/01