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内容説明
いま私たちは,持続可能な「経済のあるべき姿」の再考を迫られている.なぜ現在の「成長経済」ではダメなのか,「定常経済」とは何か,どのように移行していけばよいのか――.2014年の「ブループラネット賞」受賞者である環境経済学の大家が,日本の環境ジャーナリストの問いに平易に答える,第一級の「定常経済」入門.
目次
はじめに
Ⅰ なぜ「定常経済」が必要なのか
1 「経済成長」に頼って問題解決ができない時代
2 本当に温暖化問題を解決するには
3 「空いている世界」から「いっぱいの世界」へ
4 「不経済成長」から「定常経済」へ
Ⅱ 「定常経済」とは何か
1 「定常経済」の着想と戦い
2 「定常経済」とは何か
3 なぜ経済学は「成長」にしがみつくのか
4 経済学における「定常経済」の系譜
5 技術だけでは解決できない
6 「定常経済」と雇用
7 「経済成長」と「定常経済」に関する誤解・反論・心配への回答
Ⅲ どうやって「定常経済」へシフトするのか
1 「うまくいかない成長経済」から「定常経済」へ
2 持続可能な経済への移行には、考え方の移行が必要
3 「定常経済」へシフトするために必要な「一〇の政策」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
35
Steady state economy(2頁)。ジェボンズのパラドックス:技術進歩で資源利用の効率向上してもコスト↓、新需要喚起され、資源消費量は増える(7頁)。経済の成長と、経済的な成長はイコールでない(13頁)。定常経済:一定人口と一定人工物のストックを持つ経済(20頁)。成長が不経済なら、成長は私たちを貧しくしてしまう(42頁)。成長とは食べる量を増やし、廃棄物に変える。発展とはスループット(入口から出口までのフロー)を生かして価値ある人生を送れるようにする。2016/02/02
ふみすむ
13
近代以降、先進国は経済成長を続けてきたが、拡大しない地球でひたすら経済規模を拡大していけば、地球環境の下位システムに過ぎない経済はやがて破綻する。有限な資源の消費ペースは、地球上の国々が経済成長をすればするほど大きくなる。同時に、経済成長のもたらす副産物である社会的・環境的コスト──失業、格差拡大、公害、森林伐採、海面上昇、産業廃棄物による汚染、生物多様性の危機など──もまた増大する。この本で提唱されている定常経済とは、経済成長と環境保全の両立という矛盾に代わる、真に持続可能な発展のための経済モデルだ。2015/01/24
白玉あずき
11
宇沢先生の「社会的共通資本」という考え方と重なる部分多し。所詮人類が利用できるエネルギーは、太陽から地球が受け取れる分しかないわけで、化石燃料によって支えられる現代の生活水準は、過去の貯金を取り崩しているだけ。地球環境が支えられるキャパシティを超えて環境負荷をかけ続けることは、とても持続不可能。市場原理が、社会資本と自然資本にかけるコストを無視しているからこその経済成長。「ただより高いものは無い(環境省平成26年白書)」とまあ、こんな理解でよいのでしょうか。尤も経済成長するって、人類史上でもごくまれなこと2016/04/26
ゆうろ
5
地球は有限。経済は地球のサブシステム。経済がどんどん成長して地球を覆いつくすほどになったら、それ以上は成長できない。持続可能な社会を実現するためには、経済成長ではなく定常経済の方がしっくりくる。ただ、最終章の処方箋はなかなか実現するのが難しそうなことばかり。だが、少しずつでも経済成長ではなく定常経済にシフトしていく行動は必要だと思った。 特に共感ができたのは、『未来世代にとっての「必要なもの」は、現世代の「ぜいたくなもの」よりも上位にくるべきです。』。 2015/01/15
じん★ひで
5
地球は有限。空いている世界からいっぱいの世界になった現代で、人間社会は、その枠を越えられない。自然資本を希少なものとして位置付け、知識情報は社会的産物として自由に共有できるようにしながら、量的拡大=成長から質的向上=発展へ移行すべきである。その際には、規模と再配分に関する議論を、古典派経済学や物理学・エントロピー法則などを手がかりに改めて再考すべき。2014/11/16
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